2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592297
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
立川 敬子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (70236537)
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Keywords | 生分解性ポリマー / ポリ乳酸 / 軟組織再建 / 歯科インプラント |
Research Abstract |
本研究は、生分解性高分子材料を利用して、天然歯およびインプラント周囲に審美的な形状と十分な厚みのある線維性結合組織を誘導することを目的とする。今年度は、in vitroにおいて、材料への細胞接着性および細胞増殖に与える影響を検討した。 方法: 1.ポリ乳酸ディスク上での細胞接着および細胞増殖の検討 1)表面性状の異なる直径13mmのポリ乳酸ディスクを準備。 2)24穴培養プレート中で、ディスク1枚あたり1×10^4個のNIH3T3細胞を播種。 3)3時間後、ディスク上に接着している細胞数を計測した。 4)ディスクに接着した細胞はそのまま培養を続け、1,2,3,7日後に細胞数を計測した。 2.ポリ乳酸多孔性ブロック上での細胞接着および細胞増殖の検討 1)直径5mm、厚さ2mmのポリ乳酸多孔性ブロックを準備。 2)実験1と同様に細胞接着性および細胞増殖を検討した。 結果: 1.滑面ディスクに接着した細胞数は平均5.5×10^3個、粗面ディスクの接着細胞数は平均9.0×10^3個であり、細胞接着性は表面性状による有意差が認められた。その後1,2,3,7日の細胞増殖能には有意差が認められなかった。 2.培養開始後3日目までは、細胞は増殖傾向にあったが、その後はプラトーに達したとみられた。 引き続き、緑色蛍光蛋白(monomeric Azami-Green1)の遺伝子導入によって蛍光顕微鏡にて観察可能なNIH3T3細胞を作製し、これを用いることによってポリ乳酸多孔性ブロック内部への細胞導入方法の検討を行っている。
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