2009 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者プロポフォール静脈内鎮静法におけるTCIポンプを用いた新しい管理方法の検討
Project/Area Number |
20592367
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤澤 俊明 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 准教授 (30190028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 和昭 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00002361)
詫間 滋 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (60360921)
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Keywords | 静脈内鎮静法 / プロポフォール / TCI |
Research Abstract |
21年度は、65歳以上の高齢者を対象とした。TCIポンプの目標血中濃度の初期設定値を以下の3群に分けて検討した。すなわち、初期設定直をI群は、1.4μg/ml、II群は1.6μg/ml、III群は1.8μg/mlとした。主な検討項目は、青壮年での検討と同様、至適脳内濃度、導入時間、術中の目標血中濃度と至適脳内濃度との最大較差、血圧、脈拍数、動脈血酸素飽和度の異常の有無とした。 高齢者の検討では、症例が少ないため平成21年度と次年度である22年度の2年間で行うこととしている。そのため、現時点で十分な症例数が集まっておらず、結果や考察は予想の域でしか述べられないが、青壮年群での結果と同様、高齢者においても、初期目標血中濃度が高い群のほうが術中目標血中濃度と至適脳内濃度との最大較差が大きい傾向がみられた。これは、青壮年群での結果と同様、高齢者においても、初期設定値の増大につれ、至適脳内濃度の表示値が低いうちに至適濃度に達してしまい、その低値に再設定してしまうためと推定された。なお、至適脳内濃度から割り出した導入時間は 5分強、4分強、3分強と初期設定値の増加に伴い短縮された。各群、血圧、脈拍数に関しては、どの群においても安全面に問題ないと思われた。しかし、動脈血酸素飽和度に関しては、初期設定値の高い群で、低下傾向がみられ、深呼吸を促さなければならに症例も見受けられた。今後、症例数を増やし動脈血酸素飽和度の面からめ安全性について注意深く検討していく必要がある。
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