2010 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型人工骨としてのインテリジェントマテリアルの開発と発展
Project/Area Number |
20592375
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
湯浅 哲也 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (70332822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃田 幸弘 徳島大学, 病院, 講師 (00304543)
藤澤 健司 徳島大学, 病院, 講師 (40228979)
高野 栄之 徳島大学, 病院, 医員 (30380091)
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Keywords | 次世代型 / 人工骨 / インテリジェントマテリアル |
Research Abstract |
平成22年度の報告として、 試作インテリジェントマテリアル上における培養骨芽細胞の骨添加実験を行った。具体的には、作成したインテリジェントマテリアルの試料上にMC3T3-E1細胞を播種し、増殖測定をMTT法にて、分化をタイプIコラーゲン、アルカリフォスファターゼ、オステオカルシンのmRNA量の発現を測定した。その結果、初期の細胞接着能が亢進しており、経時的な細胞増殖と各種骨分化マーカーの細胞分化能の亢進を認めた。 培養破骨細胞によるインテリジェントマテリアルの吸収実験を行った。1週間培養し走査型電子顕微鏡を用いて観察した結果、インテリジェントマテリアル上に吸収窩を形成し、広く強く吸着していることがわかった。 試作インテリジェントマテリアルをラット腹部皮下に埋入し、炎症反応について実験を行った。2週間後には若干の炎症汎応があるものの、4週間後にはほぼ炎症反応がなくなっていた。 さらに、試作インテリジェントマテリアルをラット頭蓋骨に埋入実験を行った。歯科用エンジンにてラット頭蓋骨欠損部を作製した後、試作インテリジェントマテリアルを補填し骨膜を戻して縫合を行った。埋入後2週、4週、8週、16週、32週に、ラットを屠殺し、脱灰組織切片ならびに非脱灰組織切片を作製した。その結果、2週間後には炎症反応はほぼなくなり、8週間後には既存骨から新生骨の伸張を認めていた。 以上の結果から、試作したインテリジェントマテリアルは十分臨床応用可能な優れた材料であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)