2010 Fiscal Year Annual Research Report
齲蝕・歯周病予防効果を持つナノ粒子チタン酸Caを基材とする歯質コーティング
| Project/Area Number |
20592454
|
|---|
| Research Institution | Okayama University |
|---|
Principal Investigator |
岸本 悦央 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (20091316)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 教之 岡山大学, 名誉教授 (90085770)
長塚 仁 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70237535)
高木 慎 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (40116471)
辻極 秀次 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (70335628)
長岡 紀幸 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70304326)
|
|---|
| Keywords | チタン酸 / ナノ粒子 / 生体材料 / 齲蝕 / 歯周病 |
|---|
| Research Abstract |
齲蝕および歯周病予防の原理は耐酸性物質のコーティング、再石灰化能および殺菌性の付与である。本研究では、新規コーティング材チタン酸カルシウム-非晶質炭素複合物(CaTiO3-C)ナノ粒子を用いた歯質コーティング材による、新たな齲蝕・歯周病予防法の開発を行う。
昨年度までの実験により、改良型アルコキシド法により作製されたCaTiO3-Cナノ粒子が細胞活性を向上させることを明らかにした。
本年度は改良型アルコキシド法により作製したチタン酸カルシウム・ナノ粒子を用い、抗菌性の付与とその効果について検討を行った。抗菌剤としてテトラサイクリン(TC)及び塩化セチルピリジニウム(CPC)を用い、CaTiO3-Cナノ粒子との混合液を作製した。齲蝕原因菌であるS.mutans、S.sobrinusを用い、抗菌試験を行った。
BHI培地にS.mutans及びS.sobrinus培養菌を10^4個接種し、抗菌剤CaTiO3-Cナノ粒子混合液を添加した(終濃度200μg/mL)。37℃て9時間培養後、濁度(600nm)を測定し,コントロールと比較して増殖率を求めた。結果、TC、CPCともに齲蝕原因菌に対して抗菌活性を示すことが明らかとなった。
以上のことから、新規コーティング材CaTiO3-Cナノ粒子は齲蝕原因菌への抗菌活性を示す抗菌性の付与が可能であり、齲蝕予防法への応用が期待できる新規生体材料であると考えられた。
|
