2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592484
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
横内 光子 名古屋大学, 医学部, 准教授 (10326316)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 ゆう子 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60183026)
池松 裕子 名古屋大学, 医学部, 教授 (50296183)
|
Keywords | 看護業務 / スケジューリング / モデル開発 / 看護技術 / 看護教育 / 看護管理 / シミュレーション / サービス生産管理 |
Research Abstract |
平成22年度は,外科系病棟のスケジューリングモデルの開発にあたり,システムシミュレーションソフトウェアArenaにより,病棟の看護サービス生産システムのモデル化を行った。 病棟の看護サービス生産システムは,複数の患者の持つ複数の看護サービス需要に対し,複数の看護師が断続的にサービスを提供する複雑なシステムである。そのため,複雑な病棟システムのモデル化に先立って,よりシンプルなサービス提供システムであり,なおかつサービス内容が限定されている外来化学療法部門の看護サービスシステムのモデル化を試みた。その結果,直接患者と接してサービスを提供する直接業務をコアな業務プロセスとしてモデル化し,準備・片付けや記録など,直接患者と接しない間接的な業務は,別途適宜発生する業務としてモデル化することが可能であった。 この小規模システムモデルの考え方に基づいて,外科系病棟のタイムスタディデータより,各業務の所要時間の確立密度関数を導出し,時間帯別の各業務発生頻度を算出した。これらのデータをパラメータとしてシステムモデルに投入することで,外科系病棟の看護サービス生産システムのモデル化が可能となった。患者の重症度別の各業務の発生頻度と所要時間のパラメータを算出することで,重症患者の割合を変化させることが可能である。さらに,看護師の経験年数別の業務所要時間のパラメータの期待値に基づき,これらを看護師の能力の差として設定した。これら患者の重症度と看護師の経験年数による業務所要時間の相違という条件を組み入れたシステムモデルを作成し,小規模の病棟システムモデルから,より現実に近いシステムのモデル化が可能である。作成したモデルに基づく最適な業務スケジューリングのシミュレーション実験を実施中である。
|