2010 Fiscal Year Annual Research Report
ライフコースアプローチによる看護教師の力量形成に関する調査研究
Project/Area Number |
20592521
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
石塚 淳子 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (50329520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 道子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (60410510)
山崎 準二 東洋大学, 文学部, 教授 (50144051)
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Keywords | 看護教育 / 看護教師 / ライフコース / ライフヒストリー / 力量形成 / 転機 |
Research Abstract |
平成22年度の研究目的は次のとおりとした。1.質問紙調査の結果を分析し、看護教師の力量の影響要因の実態を明らかにする。2.インタビュー調査を追加し、看護教師の事例を具体的に分析し、力量形成の影響要因を明らかにする。質問紙調査の結果より看護教師の行き詰まりの経験に焦点を当てて分析を行った。多くの看護教師が経験年数を問わず、ゆきづまり感と辞めたい思いを抱きながら教育実践していることが分かった。その理由として、「教師間の人間関係」を挙げている者が多い一方で、「年齢の近い教師からの励ましやアドバイス」、「経験豊富な教師の励ましやアドバイス」に支えられて教師活動を継続させていることが明らかとなった。看護教師の資質向上が課題と言われている今、辞めたい気持ちと教師としての力を高めたいという思いとの葛藤の中に生きる看護教師たちのサポートシステムの構築が急務である。さらにインタビューの分析の結果、看護教師の教育実践においては、実習を含めた授業の場、学校という職場や教師集団だけでなく家庭や地域社会という場においても相互に影響をうけている。看護教師の転機はそれまでの人生を振り返って語られた過去における生活構造の大きな変動の記録であり、様々な出来事が関連し合っていることが示唆された。これらの結果より、看護教師の力量形成には看護教師の共同体の形成による学びの仲間づくりが有効であることが示唆された。今後は看護教員の力量形成を促進するためのプログラムの開発に着手する予定である。
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Research Products
(3 results)