2009 Fiscal Year Annual Research Report
乳がん患者への治療決定支援に対する実践能力を育成する教育プログラムの開発
Project/Area Number |
20592538
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
国府 浩子 Kumamoto University, 大学院・生命科学研究部, 教授 (70279355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹井 留美 名古屋大学, 医学部, 助教 (80402626)
前川 厚子 名古屋大学, 医学部, 教授 (20314023)
安藤 詳子 名古屋大学, 医学部, 教授 (60212669)
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Keywords | 教育プログラム / 治療選択 / 乳がん / 看護支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、乳がん患者の初期治療に対する意思決定を支える看護実践能力を育成するための教育プログラムを開発することである。本年度は、前年度より継続している以下の調査を実施し、教育プログラム内容と方法を検討した。 1) 乳がん患者のがんに対する取り組みに関する調査 医師より初期治療を提示された乳がん患者178名を対象にがんに対する取り組みに関する質問紙調査を実施した。初期治療決定への困難感との関連では、感情が不安定なものほど悲観する傾向があり、自分で感情コントロールができにくいものほど前向きな態度をとりにくい傾向があった。予期的不安は、術直後より術後3ヶ月、6ヶ月のほうが有意に低くなっていた(P<.01)。また、こどもの有無と前向きな態度、職業と絶望的態度、病期と絶望的態度には交互作用が存在し、子ども要因には有意な主効果がみられた。 2) 乳がん患者のレジリエンスと治療選択に伴う葛藤との関連調査 初期治療を選択した乳がん患者を対象に質問紙調査を行った結果、レジリエンス尺度の下位項目である「新奇性追求」が強いほど明確な価値観をもち、「肯定的な未来志向」が強いほど決定に対する満足感等の自分の決定結果の質を認識していた。 3) 教育プログラムの検討 実践で活用できる具体的な支援方法を提示するために、これまでの調査結果(乳がん看護に携わる看護師の教育ニーズ、看護師の意思決定支援の実践状況と困難さ、乳がん患者の初期治療決定の困難感、上記調査)から意思決定支援に必要な看護師の知識と技術内容を検討している。
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Research Products
(5 results)