2008 Fiscal Year Annual Research Report
死を看取り続ける看護師に対する命への向き合い方に即した支援方法の開発
Project/Area Number |
20592560
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
近藤 真紀子 Kagawa Prefectural College of Health Sciences, 保健医療学部, 准教授 (70243516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼田 享子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 准教授 (00208282)
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Keywords | 看取り / 看護師 / 悲嘆 / バーンアウト / 尺度開発 |
Research Abstract |
現在8割の人が病院で死を迎え、看護師が多くの死を看取らなければならない状況にある。本研究の目的は、多くの死を看取らなければならない看護師へのシステム化された支援方法を開発することである。第1段階は支援の基盤となる領域密着型理論の構築、第2段階は要支援者のスクリーニング及び支援の効果判定に用いる尺度の開発、第3段階は本理論を基盤とした支援方法の効果の検証を行う。本年度及び次年度は2段階目に相当する。 目的:死を看取る看護師の命への向き合い方尺度を開発する。方法:(1)第1段階の研究成果に基づき、命への向き合い方に関する項目を作成し尺度化する。(2)予備調査により尺度の内容妥当性を検討する。(3)本調査により尺度項目の分析・選定を行なう。(4)選定項目を用いて再構成した尺度の信頼性・妥当性を検討する。結果:看護師の命への向き合い方に関する117項目から成る5段階リッカートスケールを作成し、研究参加に同意の得られた全国のがん拠点病院に勤務する看護師に配布した。回答のあった736名(回収率53.3%)のうち、有効回答711名のデータを分析対象とした。項目分析により天井効果・フロア効果の認められた11項目を削除後、因子負荷量4.0以下の項目を削除しつつ因子分析(主因子法、Promaxte回転)を繰り返し行ない、最終的に5因子を抽出した。第1因子は【死を看取ることの限界と疲弊】を表す14項目、第2因子は【死を看取ることへの一意専心】を表す12項目、第3因子は【死を看取る力量の獲得】を表す7項目、第4因子は【死に慣れ仕事と割り切った看取り】を表す8項目、第5因子は【人間の死への興味】を表す3項目であった。各因子の寄与率は0.42%から0.75%の範囲にあり、累積寄与率は43.1%であった。今後は尺度の信頼性・妥当性について検討する予定である。
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Research Products
(3 results)