2010 Fiscal Year Annual Research Report
思春期学生のセクシュアル・ヘルスの問題をめぐる対処意識の向上を図るための介入研究
Project/Area Number |
20592587
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石走 知子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (00335051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有倉 已幸 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (90281550)
若松 美貴代 鹿児島大学, 医学部, 助教 (50433074)
三浦 陽子 鹿児島大学, 医学部, 教務職員 (70244275)
井上 尚美 鹿児島大学, 医学部, 講師 (70264463)
下敷領 須美子 鹿児島大学, 医学部, 准教授 (10315418)
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Keywords | 思春期 / 性感染症 / 対処行動 / 受診行動 / 受診イメージ / 健康教育 / ピアエデュケーション / 介入研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、思春期学生(大学生・高校生)のセクシュアル・ヘルスにかかわる問題への対処意識の向上を目的とした介入研究を行うことにより、思春期保健向上のための一方策を得ることである。本年度の研究は、まず初年度発表した研究成果を論文化した。また、進行中であった介入研究については、最終的に以下の結果を得た。【研究目的】高校生の性の問題での対処意識の向上を図るため、性感染症に関連する性教育を行い、性教育を行った者(以下、介入群)と性教育を行わなかった者(以下、非介入群)の比較を行うことにより、性教育の評価と今後の課題を考察する。【研究方法】A 県 3 校の高等学校を対象に、第1期2010年7月~12月、.第2期2011年3月~6月に、性教育実施前、実施後4カ月以降に自記式質問紙票による介入調査を行った。第1期はA校を対象に、介入群(性教育を実施)152名、非介入群(薬物教育を実施)149名とし、第2期は教育理念が同一である姉妹校2校を対象に、介入群B校190名、非介入群C校160名を調査対象とした。総介入群数は342名(男子88名・女子254名)、総非介入群は309名(男子98名・女子211名)である。調査項目は、対象の属性、性交経験、個別保険証の有無および、男女別に性感染症の状況設定を行った上で、認知的評価測定尺度(以下、CARS)、問題遭遇確率、対処行動選択12項目、受診イメージ10項目、性感染症に関する知識12項目を尋ねた。分析はSPSSstatistics17.0を用い、無回答は省きt検定および3要因分散分析を行い、有意水準を5%未満として交互作用における主効果を検討した。 【研究結果】対象者は、介入群・非介入群に性交経験率、受診経験、個別保険証の有無に有意な差は見られなかった。CARS下位項目尺度得点は、非介入群と比較し、介入群において脅威性の評価得点およびコントロール可能性得点の増加が高かった。問題遭遇確率では、介入群において得点の増加が高かった。対処行動選択では、12項目中9項目において介入群の増加が高かった。受診イメージは、10項目すべてにおいて介入群・非介入群ともに受診イメージ得点が増加したが、5項目で介入群の増加が高かった。知識得点についても、介入群において得点の増加が高かった。【考察】性教育の介入により、高校生の対処意識の向上を引き出す効果があったと考えられた。
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Research Products
(4 results)