2011 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害児の地域社会で自立・自律生活できる能力を育てる看護支援システムの開発
Project/Area Number |
20592594
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
大脇 万起子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00280008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
法橋 尚宏 神戸大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (60251229)
鈴木 育子 山形大学, 医学部, 准教授 (20261703)
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Keywords | 発達障がい児 / 看護支援システム / ITプログラム / 遠隔支援 / 遠隔教育 / 自立・自律生活 / 地域社会 |
Research Abstract |
(1)看護師研修プログラムの開発 1)作成した尺度の使用方法.評価方法に関する研修資料と指導計画の作成:対象者の生活能力に応じて設定した課題を1~3個程度含んだ日課を容易に作成できる記録用紙やマニュアルの試作を行い、十分に活用できた。最終年度では、これを活用した最終検討を行うが、大きな項目については、共有し、詳細項目は個別設定する予定である。 2)看護支援の目的・方法などに関する研修資料と指導計画の作成(日課.注意事項の説明、業務内容と流れなど):食事、保清、環境整備などの主な生活行動を含む日課モデルを容易に作成できる記録用紙やマニュアルの検討を行った。最終年度である次年度は、これを活用した最終検討を行う。 (2)研修用ITプログラムの開発 1)自宅で研修・評価できるソフト(画像、映像、ナレーションの資料)の作成と指導計画の作成:視覚教材、双方向の通信ツールとも一部試行は終えたが、HPへの掲載および広範囲な関係者の利用は、内容・方法の慎重な吟味の必要性から、次年度の予定となった。 (3)研修効果尺度(研修用・実践用)の作成 1)最終年度に向けての試作を行った。次年度には既存の教育機関および福祉機関での活用を通し、本研究における最終版を作成する予定となった。 (4)その他 1)研修の受け入れ人数:プログラム計画などビジョンが明確になるまで、研修1回1名が有効であると考えられ、3年間継続して受け入れた1名について、終了した。最終年度である次年度は、新たな対象で最終検討を行う予定である。 2)プログラムの効果査定:対象者は3月の就労より、問題なく適応しており、家庭においても家族員として機能できるようになっており、地域社会で自立・自律生活できる能力は十分発揮されるようになったと判断でき、現象的には本研究での取り組みの効果があった。課題達成率などの客観的評価については、現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
評価理由は以下の2点である。 1.対象者数が予定より少ない:綿密な検討に必要な対象選択条件や実施内容精度の確保のため、当初予定した人数での実施が困難であった。 2.研修用ITプログラムの内容・方法の変更と公開の遅れ:本研究の対象領域が、倫理面および内容理解で問題が生じない慎重さを要するため、内部での実施検討は行えているが、Web公開が遅れている。また、実践検証により、予測ニーズと現実ニーズのズレが判明し、そのための計画変更も実施の遅れに繋がっている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である次年度で、現在までの達成度に挙げた2点について、以下の解決策を図る。 1.対象者数が予定より少ない:これまでの結果を基に最終年度で条件設定を修正して、既存の教育機関および福祉機関での実践検討を行う。具体的には、特別支援学校高等部の生徒を対象とした宿泊研修、および知的障がい者の通所型施設でのディケア場面で、これまでの成果物の最終検討を行う。 2.研修用ITプログラムの内容・方法の変更:公開には慎重を要するため、引き続き十分に多面的な検討を外部専門家の協力も得て行い、終了までには、公開できるようにする。
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Research Products
(6 results)