2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592620
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大竹 まり子 山形大学, 医学部, 教授 (40333984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 久男 山形大学, 医学部, 看護師 (40375340)
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 助教 (20431596)
叶谷 由佳 山形大学, 医学部, 教授 (80313253)
鈴木 育子 山形大学, 医学部, 准教授 (20261703)
小林 淳子 山形大学, 医学部, 教授 (30250806)
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Keywords | 退院支援 / 教育プログラム / 病院看護職 |
Research Abstract |
本研究は病院看護職を対象とした退院支援教育プログラムを開発し、評価することを目的とした。 平成20年度に退院支援部署看護師、訪問看護ステーション看護師を対象とした面接調査を実施し、在宅で継続して行う処置のある患者の退院支援には退院支援プロトコールが必要であることが示唆された。平成21年度に全国の200床以上の一般病院看護部長を対象に退院支援教育の実態と必要性について調査した結果、一般的な退院支援教育の必要性の認識は高いが、処置別の退院支援教育の必要性の認識、実施が低く、処置別の退院支援教育は集合教育以外の方法が求められることが示唆された。平成21年度から平成22年度にかけて、先行研究を元に抽出した在宅で援助頻度の高い「吸引」「在宅酸素療法」「在宅中心静脈栄養」「胃瘻」「褥瘡」「尿留置カテーテル」「共通」の7項目について、院内システムも考慮した処置別プロトコールを作成している。また、患者の退院後の状況を把握しやすい環境にある病院は処置別の退院支援教育が必要であると回答しており、病棟看護職による退院支援の向上には、教育プログラムの内容だけでなく病院全体のシステムが必要であることがわかった。平成22年度に東北地方の1県内一般病院を対象に、退院支援の組織的な取り組みの実態と、病棟看護職の退院支援実践との関連を検討した結果、退院支援体制を整えている病院の病棟看護職はそうでない病院の看護職より退院支援を実践していることが明らかとなり、組織的な退院支援システム構築が必要であることが示唆された。院内システムの視点も取り入れた上述の処置別プロトコール作成と病棟看護職の退院支援教育の双方を検討する必要性が確認された。また、院内システム構築に向けて平成22年度に退院支援に関わる専門職に退院支援の認識について面接調査した結果、立場によって認識が異なることが確認できた。
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