2010 Fiscal Year Annual Research Report
性格特性に焦点を当てた生活習慣病ハイリスク者への保健行動変容指導方法の開発
Project/Area Number |
20592643
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
小西 美智子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (20161961)
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Keywords | 生活習慣病 / エゴグラム / 保健指導 / 行動変容 / 生体指標 |
Research Abstract |
平成22年度は医療機関に併設された健診センターにおいて、国保連合会の特定健康診査、市の委託事業である30代基本健診、すこやか健診、及び協会健保の生活習慣病予防健診の受診者を対象に研究参加者を募り保健指導の成果と性格特性との関係を分析し、性格特性別に生活習慣病発症予防の保健指導のあり方を検討した。調査項目としては、性格特性はエゴグラムで分析し、生活習慣の改善を実行する項目としては、栄養バランスは10項目、身体活動・運動は6項目、睡眠習慣は4項目、節酒(適正飲酒)は5項目、禁煙は4項目とし、それぞれ目標を設定し、その実施状況を月1回確認してもらうようにした。一方保健指導方法としては、それぞれの健康診査受診後の結果説明の時に、生活習慣改善の目標ごとに、本人の具体的な行動変容内容を確認し、地域特性を踏まえて実行しやすいように支援した。その後担当保健師は月1回電話で生活習慣改善状況の確認を6か月間行った。その他特定健診受診で積極的支援になった者に3か月と6か月に面接指導を行った。また生活習慣の行動変容に伴う身体的状況を評価するために、健診受診時に行った血圧測定、尿検査、身長・体重・腹囲の測定、肝機能、脂質代謝、血糖値測定を6か月後に行った。 研究協力者は39名(男性23名、女性16)で、エゴクラムとしては優位型が多く、次が混合型、低位型であった。6か月後に改善されていた生活習慣としては栄養のバランス、十分な睡眠、適正飲酒が多い傾向にあったが、身体活動・運動は改善されていない者が多かった。喫煙していない者が多かったが、喫煙している者で禁煙できた者はいなかった。生活習慣の改善を目標にした項目が1つも達成されていなかった者はいなかったので、本人の取り組む意思を尊重し定期的に支援することが必要であるが、その一歩として、最初に取組む意思を確認することが保健指導に必要であるといえる。
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Research Products
(3 results)