2008 Fiscal Year Annual Research Report
円背高齢者の活動量を高める認知バランストレーニングプログラムの開発と検証
Project/Area Number |
20592656
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福録 恵子 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (90363994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 純恵 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20235956)
清水 安子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50252705)
瀬戸 奈津子 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (60512069)
小林 珠実 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50382263)
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Keywords | 円背 / 高齢者 / トレーニングプログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、種々の愁訴により日常生活に支障をきたしやすい円背高齢者の転倒防止および活動量の維持、増加を目的とする疾患特異的な認知バランストレーニングプログラムを開発すること、そしてトレーニング継続に効果的な自己管理への援助方法を確立することである。 初年度となる平成20年度は、以下4点を行った。 1,文献研究(期間4月〜6月):国内外におけるバランストレーニングおよび認知トレーニングに関する文献研究をおこない、円背高齢者に最適なトレーニングの検討を行った。 2,トレーニング実施施設の視察(期間7月〜8月):トレーニング実施施設を視察し、協力施設である整形外科クリニックの各専門職と意見交換を行い、実現可能性を高めるためのプログラムについて検討した。 3,認知バランストレーニングプログラム試案作成(期間9月〜10月):1,2をもとに、円背高齢者のための4種類のトレーニング内容から構成されるプログラム試案を立案した。 4,認知バランストレーニングプログラム試案実施と評価(期間11月〜3月):整形外科クリニック受診中の運動器虚弱高齢者17名に対する7週間の実施により、トレーニングの継続と記録表の記載に関する状況、トレーニング前後の体力測定値を評価した。その結果、トレーニング平均実施日数は40±5日、平均実施率72.5±8.5%と良好であった。体力測定値5項目(重心動揺、開眼片脚立ち、下肢筋力、足趾把持力、握力)は、ほとんどの者がトレーニング前後で年齢平均値と比較し低値であったが、各項目でわずかながら改善を認めた。トレーニング期間中、個別面接を実施した9名中、トレーニング内容を変更した者は6名で、適宜トレーニング内容の追加、変更、補足を行うことがトレーニング実施率を高める要因の一つになると推察された。以上をもとに、プログラム試案、記録表の修正、測定機器や測定項目を検討し、来年度は円背高齢者を対象に1年間の長期介入を実施する計画である。
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