2009 Fiscal Year Annual Research Report
特別養護老人ホームにおける終末期認知症高齢者の緩和ケアプロセスに関する研究
Project/Area Number |
20592677
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
上西 洋子 Osaka City University, 大学院・看護学研究科, 准教授 (30310741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 キミカ 大阪市立大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (10281271)
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Keywords | 看護学 / 認知症高齢者 / 緩和ケア / 終末期看護 / 特別養護老人ホーム |
Research Abstract |
平成21年度は平成20年度の調査結果について日本老年看護学会等で学会発表を行った。4か所の特別養護老人ホームの看護師や介護士へのインタビューの結果から、認知症高齢者の終末期は期間が長いので緩和ケアのアプローチを明確にするために、認知症高齢者を身近で介護されている家族へのインタビュ0が急務となった。それで実際に介護されている家族を対象に倫理的配慮を行って調査を開始した。その結果については平成22年度のアルツハイマー国際学会で発表予定である。 終末期認知症高齢者の緩和ケアの構成要素の明確化については、スピリチュアルケアに関する構成要素について国内の研究者の協力を得て実態調査の計画まで進んだ。今後、身体的、社会的、心理的な構成要素を模索し検討を加えて実態調査をする計画である。また、認知症高齢者の緩和ケアプロセスは長くて約10年という経過があるため、初期、中期、後期および嚥下障害が出現してからの終末期後期の状況を考慮して、構成要素を見極める必要があり検討していく予定である。 終末期認知症高齢者の緩和ケアの研修計画については、具体的にどのような内容を実施するか調査の結果もふまえて検討した。その結果、看取りを実践している特別養護老人ホームと実施していない箇所とでは、体制の問題や介護職者の経験および看取りの知識不足などから実施したくても不可能な状況が明らかになった。それで、研修計画を立案して看取りを実施している施設の看護師・介護士が主となって、看取りを実施していない施設の看護師・介護士を対象に研修を実施する計画で進めている。
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Research Products
(5 results)