2008 Fiscal Year Annual Research Report
訪問看護ステーションにおける新入職看護師の育成支援ツール開発に関する研究
Project/Area Number |
20592683
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
小森 直美 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 助教 (70438307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小路 ますみ 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (50364162)
二重作 清子 関西看護医療大学, 看護学部, 教授 (70321221)
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Keywords | 地域看護 / 訪問看護師 / 在宅看護 |
Research Abstract |
本研究は、訪問看護ステーションに新入職した看護師のための育成支援ツールを開発するものである。新入職看護師が、訪問看護ステーション内で、この育成支援ツールを活用しながら既存看護師の支援を受け、訪問看護活動が円滑に実施できるようになることを目的とする。育成支援ツールとは、基礎看護技術チェックリスト及び報告連絡相談ノートとし、また、新入職看護師とは、看護師としての経験はあるが、訪問看護師職歴がないものとした。 平成20年度は、訪問看護ステーション新入職看護師へのインタビュー調査と、管理者に対するアンケート調査を実施し、育成支援の実態調査から、育成支援問題を抽出した。 新入職看護師側からみた育成支援問題は、1.各訪問看護ステーションが小規模であることによって育成支援が出来にくい、2.既存看護師が、育成支援を行うだけの時間的余裕がない、3.新入職看護師の採用時期がばらばらであり、個別に対応することが難しい、4.新入職看護師が、ベテランの域に達している看護師が多いことから、育成支援を行う側の既存看護師に対し、新入職看護師の戸惑いや不安な点が明確でない、5.新入職看護師として必要とされる知識、問題解決能力と技術に不足がある、6.独立して業務を行うことの負担感や不安がある等が導き出された。管理者側からみた育成支援問題は、評価基準が明確にないことや、既存看護師の感覚による独り立ちの時期決定等が抽出された。また、訪問看護基礎技術として、30項目の基礎看護技術が求められていることがわかった。 新入職看護師の育成支援は、訪問看護ステーション内で既存看護師による形が望ましく、これらの問題を解決できる新入職看護師用プリセプター教育が望ましいと考えられた。平成21年度は、訪問看護ステーション内で実態に即した30項目の基礎看護技術を盛り込んだ育成支援ツールを作成し、実際の活用を試みる。
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