2009 Fiscal Year Annual Research Report
訪問看護ステーションにおける新入職看護師の育成支援ツール開発に関する研究
Project/Area Number |
20592683
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
小森 直美 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 講師 (70438307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二重作 清子 関西看護医療大学, 看護学部, 非常勤講師 (70321221)
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Keywords | 看護学 / 在宅看護 / 訪問看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、訪問看護師の新入職教育を行う際に活用する、育成支援ツールを開発するものである。新入職訪問看護師が、訪問看護ステーション内において、先輩訪問看護師からの指導を受けながら訪問看護技術を円滑に取得できるよう支援する。育成支援ツールとは、訪問看護基礎技術アクションチェックリスト及び報告連絡相談ノートからなる。新入職看護師とは、看護師としての経験はあるものの、訪問看護師職歴がないものとする。 平成21年度は、A県内25施設の訪問看護活動の実態から、訪問看護師に必要な基礎技術を115項目抽出し、訪問看護基礎技術アクションチェックリストした。 すべての施設で必要とされていた訪問看護基礎技術は、バイタルサインのチェックと観察、おむつ交換、清拭、口腔ケアの5項目であった。9割の施設で必要としている訪問看護基礎技術は、体位変換、歩行・移動の援助、廃用症候群の予防、日常生活動作機能訓練、寝衣交換などの衣生活援助、褥瘡処置の6項目であった。 全く実施することがない項目として、気管内挿管、低圧持続吸引器の操作・ケア、スパイロメーターの使用等であった。ほとんどの施設において80項目程度の基礎技術を必要としていたが、主に精神看護を担っている施設は、20から30項目の基礎技術と開きがあった。 これらの調査結果から、訪問看護基礎技術として、最低30項目の基礎看護技術の習得が不可欠であると考えられ、また、訪問看護ステーションによって必要とされている基礎技術内容や方法に違いがあることが明確化した。訪問看護基礎技術内容や方法に違いをみたことは、新入職訪問看護師の育成が、看護協会等で行われている訪問看護養成研修等に合わせて、各施設内における先輩訪問看護師から育成支援を受ける必要性が明らかとなった。
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