2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の安全性を保持した効果的な入浴システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
20592696
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Research Institution | Ube Frontier University |
Principal Investigator |
奥田 泰子 Ube Frontier University, 看護学部, 准教授 (30330773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 保子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 教授 (80020030)
大槻 毅 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 講師 (20375372)
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Keywords | 高齢者 / 入浴 / 動脈スティフネス |
Research Abstract |
本研究は、高齢者の入浴事故を未然に防ぎ、高齢者の生活の維持・向上に貢献するとともに、看護・介護者が安心して高齢者の入浴援助を遂行するために、高齢者の安全を保持した効果的な入浴システムを開発することである。本年度は以下の研究を実施した。 1. 高齢者の入浴の現状調査:高齢者の生活の場(在宅144名・特別養護老人ホーム100名、療養型医療施設102名)において入浴の現状を調査し、高齢者が入浴を好んでいることや、入浴方法に危険性が孕んでいることを明らかにし、本研究の意義を明確にした。その結果を学会で報告した。 2. 高齢者の入浴による生理作用への影響を明らかにするために実験をおこなった:在宅健常高齢者11名、施設入所高齢者13名を対象に入浴実験(40℃5分間)を実施し、活動量の違いを要因に生理作用への影響について二元配置分散分析を用いて検討した。活動量の違いによる生理作用への影響では、血圧、脈拍、体温、自律神経活動の変化に違いはなく、心筋酸素消費量(収縮期血圧×脈拍)と動脈スティフネスに違いがあり、施設入所高齢者は血圧調節機能が働きにくいことが推察された。次年度、学会発表と論文投稿により結果を公表する予定である。 3. 入浴システムの作成:実験により得られた24名のデータを用いて重回帰分析を行い、入浴中の血圧値と心筋酸素摂取量値を予測する重回帰式を得て、安全性を保持した入浴システムを作成した。次年度において、この作成したシステムの利用可能性を検証する。
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Research Products
(4 results)