2008 Fiscal Year Annual Research Report
「発達障害」支援と社会的包摂・社会秩序形成-名古屋市における意識調査に基づいて
Project/Area Number |
20604007
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Research Institution | Aichi Gakusen University |
Principal Investigator |
村林 聖子 Aichi Gakusen University, コミュニティ政策学部, 准教授 (10308801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大崎 園生 愛知学泉大学, コミュニティ政策学部, 講師 (70440633)
小坂 啓史 愛知学泉大学, コミュニティ政策学部, 講師 (70387588)
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Keywords | 発達障害 / 社会的包摂 / 社会秩序 / 社会的支援 / 社会意識 |
Research Abstract |
本研究は従来の知的・身体・精神「障害」分類とは異なる、「発達障害」という、新たな対象について、法哲学・臨床心理学・福祉社会学という専門分野の異なる3名がアプローチし、社会の理解度の調査や、保育・教育に従事する関係者や関係諸機関・諸組織のネットワークや協働について調査を行うことにより、「発達障害」をめぐる新たな社会的包摂や社会秩序形成の現状と課題とを明らかにしようとするものである。 本研究では3つの調査を行うが、平成20年度は調査(1)として名古屋市民を対象とした「発達障害」にかかわる一般的な理解と知識の深度、「発達障害」への社会的な諸対策(法律やセンターなど)に関する意見と意識を明らかにするための社会意識調査を行った。 対象は名古屋市在住の20〜59歳の男女、昭和区・名東区・北区の3区で500名ずつ、計1,500名とし、社団法人輿論科学協会に住民基本台帳に基づく標本抽出を依頼した。7月18日に発送し、有効回答数は274通であった。12月10日また26日に結果概要を対象者に送付するとともに、調査報告書のとりまとめを行った(製本は2009年6月を予定)。 この調査により、市民の(1)「発達障害」の認知度や具体的な政策内容への関心や政策意識、(2)さまざまな場面で生起する相互行為・援助行為とそれへの意識、社会的構成や共通善についての基準、また援助規範や共感意識を把握することができた。これにより、平成21年度に実施する名古屋市内の幼稚園・保育園・小中学校の保育士・教育を対象とした調査の基盤を確保することになった。
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