2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20605023
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Research Institution | The Museum of Nature and Human Activities, Hyogo |
Principal Investigator |
八木 剛 兵庫県立人と自然の博物館, 自然・環境評価研究部, 主任研究員 (40311485)
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Keywords | 演示 / パートナーシップ / 市民参加 / タンポポ / 展示 |
Research Abstract |
本研究は、博物館での教育の新しいあり方として、一般市民・来館者と会話を行ないながら、解説、講座、調査などを行うというコミュニケーションのスタイル「演示」を提唱し、内外の「演示」事例を収集するとともに、博物館を舞台とした「劇場型演示」、「野外調査型演示」の実践を行うことを目的としている。 「劇場型演示」の実践として、2010年9月から11月にかけ、兵庫県立人と自然の博物館において、小学生から高校生を対象とした情報参画型展示「ひとはくいきものかわらばん」を開催した。これには、818点の応募があり、すべてを展示した。すべての展示には肖像を付し、製作者の顔が見えるよう工夫した。 「野外調査型演示」の実践として、連携研究者の鈴木武が、タンポポ調査西日本2010に参画した。この調査は、5年に一度、府県境を超えていっせいにタンポポ調査を行う活動である。鈴木らは、タンポポ調査兵庫実行委員会として、2009年と2010年に、教員団体、市民団体に呼びかけ、6,703件の情報を得た。これとは別に、伊丹市立の8中学校すべてで、中学1年生全員が参加することで、2,671件の情報を得た。1km^2虚あたり100件以上の高密度な情報が得られた。分布図のスケールを変えることによって、参加型調査の対象も、得られる情報も異なることが示された。 2009年から3年間の調査研究成果をもとに、各地の事例や、展示のつくり方や演示の手法を収録したガイドブックを印刷製本し、兵庫県立人と自然の博物館で活動する市民グループ等に配布した。
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