2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20612014
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
菊澤 信宏 Japan Atomic Energy Agency, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (50354907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊川 弘之 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員 (80357582)
早川 岳人 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (70343944)
静間 俊行 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (50282299)
羽島 良一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (30218432)
西森 信行 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (60354908)
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Keywords | 光核共鳴散乱 / 逆コンプトン散乱 / 放射性同位体検知 / 準単色γ線 |
Research Abstract |
原子炉からの放射性廃棄物処理処分、核燃料サイクルでは、長寿命核分裂生成物の非破壊検査法の開発が望まれている。我々は、エネルギー可変(2〜4MeV)の準単色なレーザーコンプトンγ線を用いた光核共鳴散乱による新しい測定法を提案した。この新しい測定法は次のような特徴を有する。 ・厚さ20〜30cmのコンクリート、数cmの鉄等を透過して元素検出が可能 ・放射性同位体だけでなく安定同位体の検出も可能 ・原子核変換を伴わない光核共鳴散乱反応を利用するため、検査対象が放射化しない 本年度は、この非破壊検査システム設計・性能評価に必要なモンテカルロシミュレーションコードを開発し、並列化を行った。この結果、64CPUで40倍の高速化を実現した。 コードの信頼性を検証するために、ウランの代わりに天然鉛を用いて実験を行った。最大エネルギーが5.7MeVの逆コンプトンY線を照射し、Ge半導体検出器で測定した。鉛が存在する部分にY線が照射されれば、鉛の周囲を囲った鉄を貫通して鉛208で光核共鳴散乱反応が発生し、鉛208に特有のエネルギーを持ったY線がGe半導体検出器で測定できるため、非破壊で鉛208の存在を知ることができる。この実験結果とシミュレーション結果を比較検討し、計算結果の妥当性の評価を行った。この結果、約4割の誤差で計算結果と一致した。
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Research Products
(4 results)