2008 Fiscal Year Annual Research Report
無線ネットワーク情報伝達技術を活用した岩盤斜面ハザード監視技術の開発
Project/Area Number |
20651049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
蒋 宇静 Nagasaki University, 工学部, 教授 (50253498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 光斉 九州大学, 工学部, 准教授 (50293882)
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Keywords | 岩盤斜面 / 崩壊形態 / 動的特性 / せん断強度 / 遠隔モニタリング / 崩壊シミュレーション / 個別要素法 / 岩盤亀裂 |
Research Abstract |
岩盤崩壊は表層崩壊に比べ発生頻度は低いものの、崩壊が発生した場合には甚大な被害が生じる。岩盤崩壊による災害を防止するためには、岩盤斜面のモニタリングによって崩壊発生の前兆を検知し事前に通行止めを行なう必要がある。 本研究では、このような要求に応じて、特に道路斜面の防災力を飛躍的に向上させるために、岩塊の振動特性と崩壊プロセスとの関係に着目した動的挙動予知予測技術を開発し、岩盤斜面のハザード監視管理システムの構築を目的としている。 今年度では、斜面崩壊形態の分類、岩盤不連続面のせん断挙動の評価、拡張個別要素法による斜面崩壊シミュレーションに基づく崩壊メカニズムの解明について基礎的な検討を行い、ワイヤレスセンサーを活用して、道路斜面のリアルタイム動的挙動検知・評価システムの構築の準備を進めてきた。具体的には、まず各地域に独特な岩盤特性(ローカリティ)が存在することを考慮した上で崩壊要因を抽出し、崩壊形態との関連性を解明した。つぎに、既存のデジタル制御一面せん断試験装置を用いて、垂直応力とせん断ひずみ速度を制御しながら、斜面崩壊を促進する岩盤亀裂のせん断強度と変形挙動のせん断ひずみ速度依存性を詳しく考察した。それに、長崎県内の岩盤斜面を対象に、崩壊シミュレーションを実施し、崩壊メカニズムと条件を明らかにしている。これらの成果は高精度遠隔管理モニタリングシステムの構築基礎となっており、小型高感度センサーによるシステムの基本構成と判断基準などについて開発も進めていた。
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