2008 Fiscal Year Annual Research Report
高速温度ディスプレイおよび温度変化を利用した触覚インタフェースの開発
Project/Area Number |
20700109
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂口 正道 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授 (60283727)
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Keywords | ヒューマンインタフェース / 温度ディスプレイ / 触覚提示 / 情報ディスプレイ / バーチャルリアリティ |
Research Abstract |
本研究は, 高速に温度制御が可能な温度ディスプレイの開発, 開発した高速温度ディスプレイを用いた人間の温度知覚特性の検証, 温度ディスプレイを用いた触覚インタフェースの開発を目的としている. 接触感覚とは, 指先などの体の一部と対象物が接触した時に感じる感覚である. 例えば指先が物体に触れた時, 指先に力が加わることで物体に触れたことを知覚する. しかし, 指と物体の温度や熱伝導率が異なるため, 指と物体の間で熱の移動が発生し, 指先表面の温度は変化する. 薄い板に指を接触させ, 板の裏側から温かい物体を接触させる状況を考える. 板が固定されていて変形が無ければ, 物体が接触しても指に力はかからない. しかし, 板を介して熱が伝わるなら指先の温度は変化する. 視覚的に物体の動きが確認できない状態で温度変化のみが提示されると, 被験者はただ指先の温度が変化したことを感じる. これに対し, 物体の動きは視覚的に確認できるが温度が提示されないと, 物体が板に接触したことは確認できるが指先には何も感覚は生じない. 本研究では, 温度変化と視覚情報を合わせて提示することで, 指先に物体との接触感覚を提示するための基礎実験を行った. 温度提示のみ, 映像提示のみ, 及び映像提示と温度提示を組み合わせた実験を行い, 映像提示と温度提示を組み合わせて行うことで, 接触を判断するまでの遅れ時間に変化が見られること及び温度提示のみ行った場合とは異なる感触が指先に感じられることを確認した.
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Research Products
(1 results)