2008 Fiscal Year Annual Research Report
三次元多指ケージングによるロボットマニピュレーション
Project/Area Number |
20700183
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
前田 雄介 Yokohama National University, 大学院・工学研究院, 准教授 (50313036)
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Keywords | ロボット / 多指ハンド / マニピュレーション / ケージング |
Research Abstract |
本課題では, 多指ハンドにより物体をある閉領域に拘束する「ケージング」と呼ばれる手法について研究を行っている. ケージングにおいては, 位置制御のみで物体を拘束しマニピュレーションを行うことができるので, ロボットの適用範囲を拡げるという点で大きな意味を持つ. 本課題の特色は多指ハンドによる完全に三次元のケージングを対象に理論構築を行うところにある. 平成20年度は, 基本的な形状に対する三次元ケージングの条件の定式化として, 球・円板・トーラスに対するケージングの十分条件の導出を行った. また, より複雑な形状の物体に対しても, これらの基本的形状を内接させたり, 条件を組み合わせたりすることにより, ケージングの十分条件を求めることができることを確認した. さらに, 導出したケージングの十分条件を利用した動作計画アルゴリズムの構築を行った. RRT(Rapidly-exploring Random Trees)に基づくアルゴリズムにより, ロボットハンドが物体に接近しケージングを完成させるまでの動作を自動生成することを可能にした. また, ケージング実験のための多指ロボットハンドシステムの構築を行った. このシステムはハンドおよびマニピュレータから構成されており, 基本的な制御システムの実装を行った. さらに, 人間の指示による制御によって, ペットボトル・ガムテープ・フィルムケースなど多様な物体のケージングおよびケージングによるマニピュレーションが可能であることを確認した.
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