2008 Fiscal Year Annual Research Report
多段階性分割型ブロック計画における最適性、構成法および応用に関する研究
Project/Area Number |
20700253
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
小澤 和弘 Gifu College of Nursing, 看護学部, 講師 (20336639)
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Keywords | 交配実験 / 分割型ブロック計画 / 最適計画 |
Research Abstract |
本年度は、3段階処理施行を持つ分割型ブロック計画の統計学的な解析およびその応用について、下記のような研究を実施した。(1)3段階処理を行う場合の分割型ブロック計画の線形モデルを定義し、一般化最小2乗推定法とmultistratum法の各推定方法で主効果および交互作用効果の対比を推定する際に、A-最適基準、E-最適基準を満たす計画の条件を明らかにした。また、それら最適基準を満たす最適計画の組合せ論的な特徴を導き出し、複数の釣合い不完備ブロック計画の直積で最適計画が構成できることを示した。これらの結果については、現在、論文の投稿準備中である。(2)多段階の分割型ブロック計画と類似したコントロールとテストの複数要因を持つ交配実験について、一般化最小2乗推定法を用いてコントロールとテストの効果の対比を推定する際に、A-最適基準を満たす分散共分散構造を導き出し、その最適基準を満たす巣型構造を持つバイパータイトブロック計画を用いた交配実験を示した。この結果については、Journal of Statistics and Applicationsへの掲載が決定している。(3)遺伝子工学や情報工学など研究者との意見交換を行い、他分野への分割型ブロック計画の応用などの手掛かりを見出すことができた。上記の研究結果を踏まえ、次年度は、4段階以上の処理を行う分割型ブロック計画について、主効果および交互作用効果の対比の推定に関して一般的最適基準(universally optimum)を満たす計画に関する研究と継続的な応用分野の開拓に取り組む予定である。
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