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2009 Fiscal Year Annual Research Report

終末期ケアにおけるソーシャルワーカーの役割に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20730377
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

佐藤 繭美  Hosei University, 現代福祉学部, 准教授 (90407057)

Keywordsソーシャルワーク / 死別 / 看取り / 終末期ケア / 専門性 / 援助者役割
Research Abstract

今年度は、医療ソーシャルワーカー(以下、MSW)らを対象として、担当している利用者の終末期において、ソーシャルワーカーはどのような役割を担うのかということについてアンケート調査を実施した。また、アンケート調査実施前のプレ調査として、MSWらへのインタビュー調査を実施し、アンケート調査項目を精査した。調査票は全国の緩和ケアが実施されている病院および無作為で抽出した一般総合病院996か所に配布し、所属しているMSWに回答を依頼し、回収率は約42%であった。回答者の性別割合は、男性22.9%、女性77.1%と女性が高い割合を示している。また、年齢構成は、30歳以上40歳未満が41.7%、次いで20歳以上30歳未満の人たちが34.7%を占めており、40歳未満の人たちが多い職場である。また、5年以内に身近な親族との死別を経験しているかという問いには、58.1%の人が経験しており、半数のMSWは身近な人の死を経験していることになる。さらに、過去5年以内に終末期ケアなどに関する研修を受けたかという問いには、57.8%の人が研修を受けており、終末期ケアに関する意識は高いということがうかがえる。また、MSWの役割意識として、<死にゆく患者へのケアの前向きさ>については、勤続年数5年未満と5年以上の人と、看取った患者数が50人未満と50人以上で有意差がみられた(p<0.5)。さらに、<家族・患者を中心とするケア>については、看取った患者数が50人未満と50人以上のMSWに有意差がみられた(p<0.5)。以上の結果から当事者の死を身近で経験しているMSWは、死の看取りや役割意識、家族ケアへの意識は高いものの、死別に際して、SWの役割を実施しているかという問いには、「どちらともいえない」という回答が大多数を占めていた。つまり、専門的なケアを実施しているにもかかわらず、ソーシャルワーカーは自らの職務についての自信や明確な役割意識が持てずにいることが浮上したのである。こうした状況を改善するために、ソーシャルワーク実践における看取りについての明確な指針作りが急務といえるのではないだろうか。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 緩和ケアにおけるソーシャルワーカーの役割の検討2010

    • Author(s)
      佐藤繭美
    • Journal Title

      現代福祉研究 第10号

      Pages: 89-99

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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