2009 Fiscal Year Annual Research Report
歩行、小走りを模擬した衝撃源の開発と界床の快適居住性能の評価に関する研究
Project/Area Number |
20760397
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Research Institution | Kobayasi Institute of Physical Research |
Principal Investigator |
中森 俊介 Kobayasi Institute of Physical Research, 建築音響研究室, 研究員 (70342665)
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Keywords | 建築環境設備 / 人間生活環境 / 床衝撃音 / 生活騒音 / 居住性能 |
Research Abstract |
衝撃装置の衝撃部位であるゴムの弾性や形状について、H20年度は硬度の異なる数種類のゴムについて力の特性を調べた。硬度が高い場合、力のピークが大きく質量が小さくても効率的に床に衝撃をえられるが、高周波数成分が多く含まれるため、実衝撃と掛け離れた特性であった。硬度の低いゴムでは低周波数成分が主であり、実衝撃源と似た特性であるが、時間波形の立ち上がりが緩やかであるため小走り衝撃による波形の急峻な立ち上がりの再現が不可能と判断した。そこでH21年度は、衝撃初期には力の波形が急峻に立ち上がり、その後は床への衝撃入力を持続出来るように硬度の高いゴムと低いゴムを組み合わせることとした。その結果以前より実衝撃波形の周波数特性に近づけることが出来た。それまでは衝撃部分のみの検討であったが、実際の自動衝撃装置の機構としてアームの上による連続落下方式を考案していたので"てこ"による簡易的な手動落下装置を試作し、アームの影響について検討した。アームに接続する部材やアーム自身の振動が衝撃力に影響することを確認した。このアーム付き簡易落下装置により拾い上げ操作が容易になり、手落としよりも安定した衝撃力が測定できるようになった。年度の後半からは、自動衝撃装置を具現化するために、機械設計の専門と用途や仕様について数回協議を行った。見た目のインパクトを重要視し、衝撃部ヘッドを二つ持つダブルアーム方式としたことで、両足での小走りを連想させるような動作を期待している。一般的な居室の床面積内を加振できるように装置本体を中心に半径60cm(直径120cm)の円周上を一歩あたりの回転角30度で駆け回る構造とした。打撃リズムや落下高さはモーターの回転速度、カムの形状により変更出来るように設計した。
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