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2008 Fiscal Year Annual Research Report

褐藻ワカメにおける温度要求性と集団間の遺伝的分化の相関

Research Project

Project/Area Number 20770064
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

上井 進也  Niigata University, 自然科学系, 准教授 (00437500)

Keywordsワカメ属 / 褐藻 / 種分化 / 遺伝的多様性 / 温度要求性 / ミトコンドリアハプロタイプ / 成熟率 / 造卵器
Research Abstract

本年度は関東から東北太平洋岸(千葉県から福島県)にかけての5地点、千葉県勝浦、同銚子、茨城県大洗、同小貝、および福島県小名浜において野生ワカメ集団から各30-50個体を採集し、各集団10-30個体についてミトコンドリアハプロタイプを指標として集団間の遺伝的分化の程度について解析を行った。また各集団3-10個体の母藻から確立した培養株を用いて集団間の生理的分花についての検討を試みた。今回、遺伝的分化の解析を行うにあたり、PCRプライマーおよび電気泳動条件の検討を行い、ミトコンドリアtRNA遺伝子領域中の20塩基の挿入欠失を利用して、PCR産物のサイズにもとづきハプロタイプの判別を行うことに成功した。
5集団についてミトコンドリアハプロタイプを調べたところ、最も北に位置する小名浜集団においては北日本タイプとよばれるハブ胃タイプのみが見られ、ほかの4集団では小湊から報告されているハプロタイプが検出された。小名浜以北の集団には北日本タイプが広く見られることがすでに報告されているが、わずか40kmしか離れていない小貝の集団からは北日本タイプは検出されなかった(小名浜、小貝集団ともn=33)。このように今年度の解析により、ワカメ集団においては、ごく狭い範囲において明瞭な遺伝的分化みられることが明らかになった。
また小名浜、小貝、大洗の3集団から確立した雌性配偶体培養株を材料に、温度および日長条件を管理した培養装置を用いて19℃、16℃、13℃短日条件、および22℃中日条件下における成熟率を調べ、比較した。その結果短日条件下では明確な違いが見られないものの、22℃中日では3集団間の成熟率に違いがあることが示唆された。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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