2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20780017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
李 温裕 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (10447360)
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Keywords | レタス / 球形 / QTL解析 / 葉の立ち上がり角度 / 葉長 / 中肋 / 葉の形態 / 連鎖地図 |
Research Abstract |
レタス(Lactuca sativa L.)は世界中で広く栽培されるキク科の園芸作物である。レタスの栽培種は結球の程度や葉の形によって、クリスプヘッドレタス、バターヘッドレタス、リーフレタス、コスレタス、茎レタスの5つのグループに分類される。結球の程度や葉の形は分類上の大きな特徴であると同時に、市場での商品価値を決める重要な要因でもある。近年温暖化や異常気象の影響によって中肋突出や葉身発達の異常などの生理障害の発生が増加しており、結球安定性を有する品種や栽培管理技術の開発が強く求められている。そのため、結球や葉の形を決めるメカニズムについて理解を深める必要があると考えられる。結球や葉の形といった形質は、表現型が連続的な変異を示す量的形質である。そこで本研究では、レタスの葉形の構成要素、結球に関係すると考えられている葉の立ち上がりの角度、および葉色に関するQTLを検出することを目的とした。 1. 'チマサンチュー'×'レッドファイア'組み換え近交系(RIL)の育成 栽培種である'チマサンチュー'(茎レタス、非結球性)と'レッドファイア'(リーフレタス、半結球性)の交配に由来するF_3集団を、25℃/20℃のバイオトロンで栽培し、各系統を自家受粉させた後、F_4およびF_5集団順次採種を行った。 2. 連鎖地図の作製 連鎖地図の作製のため、DNAマーカー(ESTマーカー321個とSSRマーカー56個)を用いて親間で多型を調査した。親系統の個体から抽出したDNAを鋳型にPCRを行った後、ポリアクリルアミドゲルで電気泳動を行って親同士で多型が見られるものを捜し、多型の見られないものについては制限酵素による処理を行って再度電気泳動を行った。
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