2009 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨および骨形成における低分子量Gタンパク質、Rhoファミリーの役割
Project/Area Number |
20790171
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
福山 亮 Hiroshima International University, 薬学部, 助教 (20389117)
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Keywords | 骨代謝 / 発生・分化 / 歯学 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
骨形成関連細胞のRhoファミリー分子による破骨細胞の細胞分化・骨吸収作用への影響:Type1コラーゲンプロモーターを用いて、Rhoファミリー分子の一つであるRac1を骨芽細胞特異的に強発現させたトランスジェニックマウス(CA Rac Tgマウス)の破骨細胞機能への影響を検討するため、RANKLとOPGのmRNA発現量をRT-PCR法にて測定した。その結果、野生型マウスに比べ、RANKLの上昇とOPGの低下傾向が認められた。しかしながら、個体間のばらつきが大きく有意差を認めなかった.次年度、再度検討を行う。 生体内における骨芽細胞の走化性への影響:骨芽細胞においてRacが走化性機能ヘ与える影響を検討するため、細胞の集積と走化性が必要とされる条件として、CA Rac Tgマウスに骨折術を施し、骨折治癒能への影響を検討した。その結果、野生型マウスに比べ、CA Rac Tgマウスでは、明らかに骨の融合が遅延しており、Rac機能の上昇が細胞走化性の低下と骨形成に影響を与えることが示唆された。 軟骨形成におけるRhoファミリーの役割:軟骨細胞ATDC5にRhoファミリー(Rac1、Cdc42、RhoA)それぞれのconstitutively active体およびdominant negative体を遺伝子導入し、それぞれの遺伝子が安定発現する細胞を作成した。次年度これらを利用し細胞分化能、軟骨形成能について検討を行う。
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