2010 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨および骨形成における低分子量Gタンパク質、Rhoファミリーの役割
Project/Area Number |
20790171
|
Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
福山 亮 広島国際大学, 薬学部, 助教 (20389117)
|
Keywords | 骨代謝 / 発生・分化 / 歯学 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
軟骨形成におけるRhoファミリーの役割を検討するため、軟骨細胞株ATDC5細胞にRhoファミリーであるRhoA,Cdc42,Rac1それぞれのconstitutively active(ca)体およびdominant negative(dn)体を遺伝子導入し、それぞれの遺伝子が安定発現する細胞を作製した。 細胞分化能について:軟骨分化能に対するRhoファミリーの役割を検討するため、軟骨分化マーカーとして知られているType IIコラーゲン、Type Xコラーゲンの発現について、ノザンブロット法を用いて検討した。その結果、mock体に比べ、全てのdn体では両コラーゲンの発現が亢進していた。その中で特にdo-Rac1で強い発現が認められた。一方でca体では変化は認められなかった。 軟骨形成について:軟骨形成能について検討するため、各安定発現細胞のプロテオグリカン生成量について測定を行った。その結果、mock体に比べ、全てのdn体で有意にプロテオグリカン量の上昇が認められた。特にdo-Rac1が最も上昇を示した。また、ca体では有意な差は認められなかった。 研究代表者は、これまでに骨芽細胞のRhoファミリーの役割について検討し、in vitro条件下、Rhoファミリーの活性化が骨形成に対し変化を認めず、不活性化が促進的に作用することを示してきた。今回の結果により、軟骨細胞においてもin vitro条件下では同様の結果が得られることが示唆された。
|