2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790203
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
水野 誠 Niigata University, 超域研究機構, 准教授 (20345515)
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Keywords | 栄養因子 / ドパミン / 認知 / 情動 |
Research Abstract |
神経栄養因子群およびドパミン神経系は記憶や学習と深く関与していることが示唆されている。しかしながら、神経栄養因子が作用する認知および情動行動への影響に対して、どのようにドパミン神経系が関与しているかわかっていない。本研究では、神経栄養因子がドパミン神経系に影響を与えることで間接的に記憶および情動などの制御やその障害に関わっている可能性を以下の実験を行い、検討した。 (1)本実験では栄養因子として上皮成長因子(EGF)を用いた。生後2日から10日までの仔ラットへEGFを過剰に投与した。その成熟後のラットを実験に使用した。 (2)(1)で作成したラットの行動解析を行った。一般運動として自発運動量を計測したところ、EGF投与群で水平運動量が亢進していた。学習行動を測定したところ、対照群との有意な違いは認められなかった。しかしながら、認知、固執性試験としてラテントインヒビションテストを行ったところ、ラテントインヒビションが阻害されていた。EGF投与群で認知機能が抑制され、固執性の増加が認められた。 (3)行動試験の解析の後、脳を採取し、前頭皮質、海馬、線条体、側座核、淡蒼球に区分けした。ドパミン神経活性を評価するため、チロシン水酸化酵素(TH)をウエスタンブロットで測定したところ、一部の脳部位でTHの発現量に変化が見られた。これらの結果から、EGFの作用による認知機能の抑制は脳内のドパミン神経系が関与していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)