2008 Fiscal Year Annual Research Report
肥満症に伴う慢性腎臓病の早期診断指標としてのシスタチンCの有用性と心腎連関
Project/Area Number |
20790418
|
Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center |
Principal Investigator |
真嶋 隆文 Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center, 臨床研究企画運営部, 流動研究員 (80470186)
|
Keywords | 医療・福祉 / 内科 / 臨床 / 循環器・高血圧 / 肥満症 / 糖尿病 / メタボリックシンドローム / 慢性腎臓病 |
Research Abstract |
今回、肥満/MetSにおけるCys-C等の腎機能指標とCVDリスクを追跡検討することにより、 (1)肥満/MetSにおける心腎連関の関与する危険因子とCys-C等の腎機能指標との関連 (2)肥満/MetSに伴うCKD発症進展のメカニズムの解明(糸球体障害と尿細管障害の関与) (3)減量や生活習慣病薬の治療効果指標としての各腎機能指標の有用性 を臨床研究・動物・細胞実験にて明らかにし、CKD発症進展早期診断・治療指標の確立を目指している。 臨床的研究 : 肥満/MetSにおけるシスタチンCの意義の検討 今回我々は、国立病院機構ネットワークの肥満症多施設共同研究(Japan Obesity & Metabolic Syndrome Study : JOMS)にて、腎糸球体障害指標である尿アルブミン/クレアチニン比(UAC)に加え、鋭敏な新規腎機能指標として注目されている血清シスタチンC(S-CysC)と肥満/MSの病態生理学的意義を検討した。【対象】JOMS 11関連施設におけるBMI≧25の肥満症343例(男性152例、女性191例、平均BMI : 31.0±0.4、平均HbAlc : 6.6±0.1)において腎機能関連指標を検討した。登録時のMS構成因子・CVDリスク(体組成・糖脂質代謝・アディポサイトカイン・動脈硬化指標baPWVなど)とUAC・S-CysCとの関連を検討した。【成績】全肥満症343例中、NCEP-ATPIIIの基準を満たすMSは全肥満症の73%であった。MS群は非MS群より、年齢、腹囲、血圧、食前血糖、HbAlc、インスリン、HOMA-R、TGやbaPWVが有意に高く、HDL-Cが有意に低値であった。更にMS群ではUACに加え、S-CysCが非MS群より有意に高値であった。また、S-CysCは、年齢、血糖、T-Choのみならず、レプチン・baPWVと有意な正相関を認めた。(r=0.282, r=0.252)
|
Research Products
(2 results)