2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が口腔癌細胞株の腫瘍間質誘導に与える影響
Project/Area Number |
20791344
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松本 直行 Nihon University, 歯学部, 助教 (20386080)
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Keywords | 癌 / リンパ管新生 / 血管新生 / 腫瘍間質誘導 / DNA転写調節 |
Research Abstract |
口腔癌細胞株を10%fetal bovine serum, 1%penicillin, streptomycin, neomycin添加RPMI1640で培養した。細胞濃度が80%confluentに達した時点でブチル酪酸(SB)を0, 1, 3mMの濃度で添加した。SB添加後、0.5, 1, 3, 6, 12, 24時間後にtotal RNAを抽出し実験に供した。cDNA発現の網羅的解析のために、SB添加6, 12時間後のtotal RNAをcDNA microarray法に供し遺伝子発現プロファイルを検索した。リンパ管誘導因子であるvascular endothelial growth factor(VEGF)-C、angiopoietin2(ANGPT2)、platelet derived growth factor B(PDGF-B)と血管誘導因子であるVEGF、VEGF-Dに着目し、Syberg reen Iを用いたRealtime PCR法によりこれら遺伝子のmessenger RNA量を相対定量し、SB添加による口腔癌細胞株の遺伝子発現の変化を検討した。 cDNA microarray法による解析では、発現の上昇が見られた遺伝子は3727〜4669種、発現低下が見られた遺伝子は1097〜2024種であった。これらの遺伝子の中から、リンパ管および血管誘導因子に着目しrealtime PCRを行った所、SB添加群はリンパ管誘導因子であるVEGF-C発現の著明な低下を認めた。リンパ管誘導因子であるANGPT2、PDGFBと、血管誘導因子であるVEGF、VEGF-Dは発現に有意さを認めなかった。
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Research Products
(1 results)