2008 Fiscal Year Annual Research Report
音声同期圧力分布測定システム(I-SCAN)を利用した構音障害診断法の開発
Project/Area Number |
20791588
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
杉山 智美 Showa University, 歯学部, 助教 (20433823)
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Keywords | 構音障害 / 舌圧 / 音響分析 |
Research Abstract |
今年度は、音響分析システムの改良を中心に行った。 今回は構音器官の1つである、口腔の器質的影響を検討することを目的として音響分析を行った。被験者は健常小児(乳歯列完成期)・口唇口蓋裂児とした。すべての被験者に対し、本研究の目的及び方法について説明を行い、同意を得た上で構音の録音を行った。 被験音は、子音[s][∫]とし、先行及び後続母音[a]を接続したVCV音節[asa][a∫a]とした。[asa][a∫a]の波形をケプストラムを利用して分析を行った。最大周波数ピークをそれぞれのグループで比較した。 口唇口蓋裂児に関しては口蓋化構音が最も多いと聴覚印象で診断された。 測定の結果、健常小児と口唇口蓋裂児を比較したところ,健常小児と比較して口唇口蓋裂児の方で最大音圧が低い傾向が見られた。これにより、改良された音響分析プログラムが、形態異常による構音障害を診断することができうるシステムであることが明らかになった。 さらに、現在は器質的異常患者だけではなく、機能性構音障害患者に対しての音響分析システムの検討を行っている。
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