2008 Fiscal Year Annual Research Report
集中治療室入室患者における鎮静中の覚醒レベルや入室中の体験と術後せん妄の関係
Project/Area Number |
20791696
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
山田 章子 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (90437103)
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Keywords | 集中治療室 / 術後せん妄 / 日本語版BPS / 持続的鎮痛・鎮静 / 覚醒レベル / BISモニター / 苦痛体験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、術後集中治療室において持続的に鎮痛・鎮静剤を使用する患者の苦痛や不快の程度と鎮静または興奮の度合いが、せん妄発症にどのような影響を及ぼしているかを明らかにすることと、集中治療室入室中に患者が体験する苦痛や不快とせん妄の関係を明らかにすることである.この目的達成に向かって準備を進めてきたが、研究者の移動(転勤)に伴い、データ収集を実施する予定の機関に変更が生じため、研究計画を見直し、以下のように変更した。 移動先の医療機関には、当初予定していた研究対象(食道全的術とリンパ節3領域隔清を行い、術後集中治療室に入室する60歳以上の男性)の該当患者がいないため、本研究を2段階構成に変更した。第1段階は、研究対象は、集中治療室に入室し人工呼吸器を装着した患者で、患者の苦痛の程度を測定するBPS (Behavioral Pain Scale)の人工呼吸中の鎮静のためのガイドランでされている日本語版BPSの信頼性と妥当性の証を行う。第2段階は、当初考えていた方法に加え、第1段階で検証したBPSを用いて集中治療室入室患者の苦痛を測定する。対象は、集中治療室に入室し人工呼吸器を装着し、持続的に鎮痛・鎮静剤を使用する患者とする。現在、1段階の研究において、施設と調整中であり、5月の施設の倫理委員会に提出し承認が得られ次第調査を開始する段階にある。2段階の研究がスムースに行えるよう、本年度に、BISモニターの装着法やデータの保存法などのプロトコールを作成し、退室後のインタビューに関してインタビューガイドの作成を行い、模擬訓練を行った。
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