2009 Fiscal Year Annual Research Report
集中治療室入室患者における鎮静中の覚醒レベルや入室中の体験と術後せん妄の関係
Project/Area Number |
20791696
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
山田 章子 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (90437103)
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Keywords | 集中治療 / 術後せん妄 / 日本語版BPS / BISモニター / 覚醒レベル / 持続的鎮痛・鎮静 / 苦痛体験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、術後集中治療室(以下:ICU)において持続的に鎮痛・鎮静剤を使用する患者の苦痛や不快の程度と鎮静または興奮の度合いが、せん妄発症にどのような影響を及ぼしているかを明らかにすることと、ICU入室中に患者が体験する苦痛や不快とせん妄の関係を明らかにすることである。昨年度、研究計画を2段階(1段階:BPSの信頼性と妥当性の検証2段階:当初の研究)の構成を変更したが、研究協力機関のICU診療科長および看護師長との話し合い、その話し合いを受けて研究のスーパービジョンを受けている専門家と調査者との検討により、当初の計画を一部変更して研究を進めることとなった。変更点は2点で、1点目は、調査対象を、術後ICUに入室し、持続的に鎮痛・鎮静薬を使用し、人工呼吸器を装着する20歳以上で、心疾患で手術を施行する者とするが、血管疾患や精神疾患、神経ブロック薬を使用した患者は対象から除外することとした。2点目は、調査対象者にICU退室1週間から2週間後にICUの苦痛体験などのインタビューを行う予定であったが、ICU入室中に調査者が、作成したインタビューガイドをもとにインタビュー形式ではなく会話の中で、苦痛な体験を聞き記録していくこととした。 山梨大学医学部倫理委員会の承認を得て、調査協力機関のICU看護師に研究の目的・内容・手順など説明を行い、11月から調査を開始した。2010年3月の時点で、10名に研究の説明を行ったが、6名の方から同意をいただき、調査を行った。引き続き調査を継続する。今まで得られたデータを整理し、分析も行っている。
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