2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791698
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
安藤 悦子 Kobe City College of Nursing, 看護学部, 講師 (20363476)
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Keywords | 終末期 / 家族 / 看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、がん患者の遺族が患者の終末期を振り返り、どのような看護を期待していたのか、望ましい看護を明らかにすることである。 今年度は、終末期がん患者の家族にとって望ましいと認識される看護実践を測定するために文献レビューを実施し、調査票を作成した。以下、調査票の内容を示す。 終末期がん患者の家族が認識する望ましい看護は、【患者のために何かをすること】【家族のために何かをすること】【看護師の特性や態度】から構成された。 1. 【患者のために何かをすること】の内容は、説明と同意、身体的苦痛の緩和・快をもたらす介入、精神的なケア、日常生活の援助、希望に沿うことなどに関連する項目を含む。 2. 【家族のために何かをすること】の内容は、説明、家族が患者の世話をすることの支援、家族の心身の状態を気づかう、希望に沿う、療養環境調整、臨終前後のケア、死別後のクリーフケアなとに関運する項目を含む。 3. 【看護師の特性や態度】の内容は、依頼しやすさ、確実性、人間性、気づかいのあり方、関わりの程度、専門性、医療チームにおける役割などに関連する項目を含む。 平成22年度は、一般市民を対象にしたプレテスト、ホスピス・緩和ケア病棟で患者が死亡した遺族を対象にした本調査を実施予定である。 本研究結果は、様々な困難に直面している終末期がん患者の家族が求める看護を示し、臨床で家族看護を試行錯誤しながら実践している看護師のエンパワーメントにつながるものと考える。
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