2009 Fiscal Year Annual Research Report
死後の処置時の体験から新人看護師が抱く感情とその支援に関する研究
Project/Area Number |
20791703
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
平野 裕子 Saitama Prefectural University, 保健医療福祉学部, 助教 (40369377)
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Keywords | 死後の処置 / 新人看護師 / 看護学 / 死生観 / 感情 |
Research Abstract |
本研究の目的は、初めての死後の処置場面において個人の内面に生じた感情と現在死後の処置場面において生じている感情を明らかにし、死後の処置体験が新人看護師に与える影響から死後の処置を行なう新人看護師への支援について検討することである。 今年度は前年度実施した調査結果を基に、A県内57病院に勤務する新人看護師を対象に死後の処置に関する看護基礎教育における学習状況、死別体験0初めておよび現在の死後の処置時に個人の内面に生じた感情、死生観などについて入職時(21年4月)および入職後1年時(22年2~3月)に自記式質問紙調査を実施した。 結果、入職時の調査対象者は530名、年齢は25.23±6.73歳であった。死別体験者は47%であり、死別者との続柄は祖父、祖母の順に多く、半数を占めていた。看護基礎教育における死後の処置教育について、死後の処置に関する授業を受けたと回答した者は63%であり、教育方法は、講義51.1%、VTR視聴17.0%、演習13%、臨地実習中に実施3.8%、臨地実習中に見学3.0%(複数回答)であった。死後の処置に関する学習内容(複数回答)については死後の処置実施方法、家族への対応、死の3徴候、エンゼルメイクなどの順に多かったが霊安室での対応についての学習経験者は10%に満たないことが明らかになった。今後は他の質問項目と合わせて、更に分析を進めていく予定である。 入職後1年については、現在データ回収および分析中である。 一方で、死後の処置に関する看護基礎教育の実態を把握するため1260校(准看護師養成学校を含む)を対象に「死後の処置に関する授業に関する実態調査」を平成22年4月に実施し、現在、質問紙回収中である。 今後は、実施した調査、全てについて、スーパーバイズを受けながら分析を行い、結果の公表に向けて準備、随時発表予定である。
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Research Products
(1 results)