2009 Fiscal Year Annual Research Report
施設入所高齢者の下肢浮腫の定量的評価に基づく看護ケアの検討
Project/Area Number |
20791789
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
北村 有香 Osaka Prefecture University, 看護学部, 助教 (10438236)
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Keywords | 看護学 / 高齢者 / 下肢浮腫 / 下肢周径 / 座位 |
Research Abstract |
【目的】本研究は、高齢者施設において、車椅子座位で日中過ごす高齢者及び自立歩行可能な高齢者を対象に、下肢浮腫の実態とその関連要因を明らかにし、下肢浮腫の軽減に向けた看護ケアの具体的な方法について示唆を得ることである。今年度は、介護老人保健施設に入所中で、日中殆どの時間を車いす座位で過ごしている自立歩行困難な女性高齢者を対象に、下肢浮腫の実態を調査した。 【研究方法】対象は、介護老人保健施設に入所中の自立歩行困難な女性高齢者で、日中殆どの時間を車いす座位で過ごし、かつ意思疎通が可能な者5名とした。測定は、メジャーを用いた下肢周径測定、レーザー血流計(アドバンス社ALF21D)を用いた下肢血流量測定、コンパクトサーモロガーを用いた下肢皮膚表面温度測定、水槽を用いた下肢容積測定を行った。また、下肢浮腫に関する自覚症状について聞き取り調査を行った。測定・調査は1人あたり1日間とし、起床時(7:00頃)・起床2時間後(9:00頃)・起床4時間後(11:00頃)・夕食前(17:00頃)の計4回行った。なお、下肢周径の測定部位は左右の下腿最大周径とし、下肢血流量及び下肢皮膚表面温度の測定部位は左右の足背部とし、いずれも車いす座位の状態で測定を行った。 【結果・考察】測定の結果、対象者5名の下肢周径の平均は、時間経過にともなう有意な増加がみられた。なお、最も増加が見られたものは、左最大径で1.6cmの増加であった。下肢血流量、下肢皮膚表面温度、下肢容積については現在分析中であり、今後、対象者の自覚症状や検査データ等も含めて関連要因を明らかにしていく予定である。
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