2008 Fiscal Year Annual Research Report
病院から在宅ターミナルケアへの移行期における施設間連携が利用者・家族に及ぼす効果
Project/Area Number |
20791801
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大木 正隆 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・保健衛生学研究科, 講師 (00459166)
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Keywords | 在宅ケア / ターミナルケア / 看護師 / 移行期 / がん |
Research Abstract |
病院から在宅ターミナルケアへの移行における施設間連携の強化は、近年の在院日数短縮化等の影響を考慮すると、利用者・家族の身体的・精神的負担軽減や再入院の予防等において極めて重要である。本研究では、病院から在宅ターミナルケアへの移行期における施設間連携の効果を明らかにすることであるが、それは施設間・職種間の有効活用、ケアの質保証の観点、および利用者、家族の在宅療養の早期安定とQOL(生活の質)の向上において意義ある連携方法を提案するために重要であると考えられる。本研究はH20年度〜22年度の研究期間であり、量的研究を主軸とする。初年度は移行期の施設間連携時に、連携の中心的な役割を果たすことが多い訪問看護師の視点から、重要となる利用者・家族の解決すべき課題・援助内容とその効果を測定する調査項自作成を以下の方法で実施した。まず先行研究・文献、および学識経験者3名を交えて調査項目の抽出・選定を実施した。次に抽出・選定した調査項目について、現場の訪問看護師5名、本学大学院生等に協力を依頼し表現妥当性、実用性、重要性の視点からの確認を得て、学識経験者とともに検討し調査票(案)を作成した. 調査票(案)は、病院から在宅ターミナルケアへの移行期の状況を把握するための以下の1〜5である。1. 訪問看護師が関わった施設間連携手段・職種の状況を把握するためのフェイスシート、2. 訪問看護師が実施したアセスメント項目を把握するための調査票、3. 訪問看護師のケアの自己評価票、4. 家族の視点からのケア評価票、5. 家族の視点からのQOL評価票(Good Death Inventory 日本語版を採用)。来年度以降は、調査票の妥当性評価を事例を用いて検証するとともに、作成した調査票を用いて施設間連携の効果を明らかにしていく予定である。
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