2010 Fiscal Year Annual Research Report
病院から在宅ターミナルケアへの移行期における施設間連携が利用者・家族に及ぼす効果
Project/Area Number |
20791801
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大木 正隆 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 講師 (00459166)
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Keywords | 在宅ケア / ターミナルケア / 看護師 / 移行期 / がん |
Research Abstract |
在宅ターミナルケアにおけるケアやサービス調整等の連携において特に期待されているのは訪問看護師であり、中心的な役割を担っている。本研究の目的は、病院から在宅ターミナルケアへの移行期における訪問看護師のアセスメント実施状況等と利用者・家族の評価との関連を明らかにすることで、訪問看護師のケアの一定の効果評価を得ることである。本年度は事例数を増やしデータの精度を高めるために、平成21年度に引き続き全国の訪問看護ステーションの訪問看護師、及び訪問看護ステーションを利用されて看取られた御遺族を対象に郵送調査を行った。事例選定方法、調査内容は平成21年度と同様とした。平成21年度と平成22年度のデータを合計した結果、訪問看護師から184事例の有効回答が得られた。事例の属性は、男性108名(58.7%)、女性76人(41.3%)、年齢は80歳代65名(35.3%)が最も多かった。訪問看護開始時の障害高齢者の日常生活自立度はB71人(39.7%)が最も多く、認知症高齢者の日常生活自立度では正常97名(54.5%)が最も多かった。主介護者は配偶者85名(47.2%)、娘46名(25.6%)、嫁18名(10.0%)の順であった。看取りの場所は、自宅114名(62.3%)、病院66名(36.1%)、施設2名(1.1%)の順であった。項目間の関係を明らかにするためにpearsonの相関分析を行った結果、訪問看護師のアセスメント実施状況と訪問看護師のケアの自己評価の間に有意相関が認められた。さらに訪問看護師のケアの自己評価と家族のケア評価、家族のQOL評価との間に有意相関が認められ、訪問看護師のケアの一定の効果評価が得られた。
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