2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20890153
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
三崎 伯幸 Kagawa University, 医学部附属病院, 助教 (50452678)
|
Keywords | 区域切除 / 赤外光胸腔鏡 / インドシアニングリーン |
Research Abstract |
本年度の研究目標としては、1、対象とする区域の支配動脈を結紮した正常肺の動物モデルを使用し、インドシアニングリーン併用赤外光胸腔鏡を用いて観察することにより得られる疎血部と正常血流部の境界が、区域間として正確に得られているかどうかを検討すること、2、インドシアニングリーンの投与量を、現在の臨床で行っている3.0mg/kgから適切な量にまで減量を計るため、まず動物レベルでの減量が可能かどうかの検討を行うことであった。1の区域間の同定に関しては、術前に決定した区域に関して支配動脈を結紮する方法で、4領域の全ての区域において境界は赤外光胸腔鏡下で明確に区別され、CTおよびレントゲンの放射線学的検討および実体顕微鏡やHE染色の光学顕微鏡下の組織学的検討においてもマーキングされた境界は正確に画出されており、ヒトにおいても正確性が損なわれないと十分確信が持てるものであった。2の減量に関しても、インドシアニングリーンを1.5mg/kgの半量まで減量したが、正常肺動物モデルにおいて、やや染色性は落ちるものの、十分に観察可能であり、減量が可能であることを予見させるものではあった。しかし、気腫性変化や炭粉沈着の無い正常肺モデルでの観察のため、臨床応用下での減量が本当に可能かどうかは後の検討事項として残った。今後、気腫性変化を伴った動物モデルに関しても区域間が同定できることを確認し、臨床応用の道を探る考えである。
|