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2008 Fiscal Year Annual Research Report

唾液分泌能低下モデルの口腔機能解析

Research Project

Project/Area Number 20890203
Research InstitutionKyushu Dental College

Principal Investigator

中本 哲自  Kyushu Dental College, 歯学部, 助教 (30514989)

Keywords唾液腺 / 口腔乾燥症 / 水分泌
Research Abstract

唾液腺機能低下はシェーグレン症候群や薬剤の副作用など、高頻度に認められる疾患で,齲蝕の増加,口腔粘膜の易障害性,食塊形成の不全や嚥下障害,義歯不適合など口腔環境にさまざまな影響を及ぼす.しかしながら,その治療法は対症療法が主であり,遺伝子導入治療や再生治療など新たな治療の可能性が模索されてはいるものの,臨床応用には隔たりがある。そこで我々は,より実践的な口腔乾燥症の治療法開発のために,口腔乾燥症の生理学的背景を明らかにするとともにそれが口腔組織に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした.平成20年度はマウス唾液腺の生理学的な正常像を捉えること,および各分泌刺激薬が唾液腺にどのような分泌効果があるのかについて検討した.実験的に使用される副交感神経刺激薬Carbacholと既に臨床応用されている副交感神経刺激薬であるPilocarpineとCevimelineを用いてそれらが正常唾液腺にどのような分泌促進効果があるのかをマウス灌流顎下腺組織を用いて比較検討し,実際の口腔乾燥症モデルマウスに適用するための基礎的データを蓄積した.CarbacholとPilocarpineは類似した分泌傾向を示したものの,Cevimelineは分泌が定常状態に至るまでに3分前後の時間を要し,30μM〜1mMの広範な濃度でほぼ同一の分泌動態を示した,分泌された唾液中のNa^+,K^+,Cl^-を計測したところ,CarbacholとPilocarpineはほぼ同一の傾向を示したものの,Cevimeline刺激ではNa^+,とCl^-が有意に低下していた.マウス顎下腺で臨床応用されている分泌促進薬剤でそれぞれに分泌される唾液の質に違いがあることが明らかとなり,口腔乾燥モデルの解析だけでなく,臨床応用も見込める有用な知見を得た.

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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