2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of Contextual Data Packaging for Humanities
Project/Area Number |
20H00010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山家 浩樹 東京大学, 史料編纂所, 教授 (60191467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 恵子 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00195637)
尾上 陽介 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00242157)
阿児 雄之 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 主任研究員 (00401555)
林 晃弘 東京大学, 史料編纂所, 助教 (10719272)
井上 聡 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (20302656)
小瀬 玄士 東京大学, 史料編纂所, 助教 (30634026)
馬場 基 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 室長 (70332195)
山田 太造 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (70413937)
渋谷 綾子 東京大学, 史料編纂所, 特任助教 (80593657)
中村 覚 東京大学, 情報基盤センター, 助教 (80802743)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 古文書 / 古記録 / 人文科学研究資源 / データパッケージ化 / 木簡 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は以下について取り組み、人文科学データのパッケージ化手法の確立を目指した。 1.多様かつ大量なデータの統合と永続的な提供を可能にする環境整備:史資料目録をもとに史資料の紙質・状態・修理履歴などの史資料の物理的データを集約する「史料情報統合管理システム」との連携を行うため、デスクトップ上で顕微鏡画像へアノテーションを簡易に付与し管理できるアプリケーション「caid」をプロトタイピングした。本アプリケーションの使用を確かめるべく、陽明文庫での調査などで実際に使用した。 2.データのパッケージ化と提示手法の確立:史資料に関わるさまざまなデータの収集していくコンテキストに基づいてパッケージ化を進めていくため、まず錦絵を題材として関連データの提示手法および可視化手法の確立をすすめるべく取り組み、その成果をプロトタイピングした。ここでの成果を2021年度に予定している東京大学史料編纂所歴史情報処理システムの更新の一環として実装していく予定である。またLDAやCNNといったAI・機械学習手法の適用方法や適用結果の可視化方法についても検証を進めた。 3. 紙史資料以外の人文科学研究資源への適用可能性の分析・検証:紙史資料を主対象とした1.および2.の手法を、奈良文化財研究所が行っている出土木簡を対象とする取り組みとの比較検証を進めた。その結果をもとにプロトタイピングを進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
caidのプロトタイピングとその実践での使用は、データパッケージ化の確立をすすめるに当たり、非常に重要な研究の進展とも言うべき成果であると考えている。また、2020年度に史料情報統合管理システムの出土木簡への適用を進められたのは想定以上の成果だった。以上より「当初の計画以上に進展」として判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
caidは本研究の進展において非常に重要であることから、2020年度の成果をフィードバックさせ、利用しやすさについても検討し、多くの人に利用できるアプリケーションとして成長させていく。さらに史料情報統合管理システムとの連携を進めていくことで、史資料にかかわるデータを簡易に作成・収集しえる仕組みを追究していく予定である。また、パッケージ化したデータを提供していくためには可視化手法は欠かせないため、この方針についても取り組む。これらにより、コンテキストに応じたデータタイプの選別と関連史資料データの提示の組み合わせ手法を確立させていく。
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Research Products
(34 results)