2022 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア古代都城と都市網の宗教空間に関する総合的・比較史的研究
Project/Area Number |
20H00034
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
網 伸也 近畿大学, 文芸学部, 教授 (60708048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 陽浩 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪歴史博物館, 研究副主幹 (10344384)
小嶋 芳孝 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 客員教授 (10410367)
妹尾 達彦 中央大学, 文学部, 名誉教授 (20163074)
鈴木 拓也 近畿大学, 文芸学部, 教授 (30330236)
國下 多美樹 龍谷大学, 文学部, 教授 (30644083)
山中 章 公益財団法人古代学協会, その他部局等, 客員研究員 (40303713)
田中 俊明 公益財団法人古代学協会, その他部局等, 客員研究員 (50183067)
小田 裕樹 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (70416410)
井上 直樹 京都府立大学, 文学部, 教授 (80381929)
村元 健一 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪歴史博物館, 課長代理 (90344382)
鈴木 一議 奈良県立橿原考古学研究所, 調査部調査課, 指導研究員 (90443572)
堀 大介 佛教大学, 歴史学部, 教授 (00913641)
櫻木 潤 高野山大学, 文学部, 准教授(移行) (10454604)
小嶋 篤 九州歴史資料館, 埋蔵文化財調査室, 研究員(移行) (60564317)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 東アジア都城と宗教空間 / 宗像・壱岐・対馬調査 / 伊勢神宮と伊勢大神宮寺 / 鹿嶋・香取の宗教空間 / 第3回国際会議 / 韓国慶州宗教空間遺跡の調査 / 古代宗教空間データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度も引き続き①独自の共同研究と国際会議の開催、②海外都城・都市遺跡の踏査、③国内宮都・都市遺跡・宗教空間遺跡の踏査、④基礎的資料の収集と整理、の4つの方法で継続的に共同研究を行った。 ①と③ではまず、2022年4月24日に第1回共同研究会としてオンラインによる科研メンバー全員による会議を行い、昨年度に刊行を決定した論集『東アジア都城と宗教空間(仮)』の内容について検討を行った。この会議の検討内容をうけて、9月11日には研究代表および研究統括者が中国の研究協力者とオンラインで会議を実施し、論集内容および第3回国際会議の最終調整を行った。また、現地調査では9月22日から25日にかけて、昨年の共同研究会で実施できなかった宗像・壱岐・対馬の現地調査を実施することができた。第2回共同研究会は11月5日に「伊勢神宮と伊勢大神宮寺」というテーマで実施し、前後の11月4日と6日には伊勢斎宮および神宮周辺の宗教空間遺跡をめぐった。また、第3回共同研究会は2023年1月6日から8日にわたって鹿島・香取地域で行い、鹿島神宮をめぐる諸問題とともに都城宗教空間の研究発表を行った。なお、2022年度も前年同様に、2023年2月25日と26日に第3回国際会議を2021年度繰越事業としてした。 ②についても新型コロナウイルスの収束の兆しが見え始めたため、昨年度繰越事業として2023年3月25日から30日にかけて韓国慶州の新羅都城の現地調査を行い、国立慶州文化財研究所所長の黄仁鎬氏と忠南大学教授の朴淳發氏にお会いして、公開国際シンポジウム実現への調整を行うことができた。 ④については昨年度に引き続き、データベース作成班による資料収集を継続して行っており、3か月に1回はオンラインによるデータベース作成班の会議を実施し、文献史料班・考古資料班の収集データをどのように統合するか具体的に検討をはじめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度と2021年度は新型コロナウィルスの感染禍によって、計画していた研究活動がほとんど実施できない状況であったが、2022年度には感染禍の収束がみえはじめ、社会状況に応じて研究活動を活発化させたため、これまでの遅れをかなり取り戻せたと考えている。中国での都城調査は現状ではまだ難しいが、第3回国際会議では8名もの中国都城研究者の研究発表を実現できたことは、近年の中国都城研究を理解するうえで大変有益であった。また、韓国慶州での調査を実施することができ、共同研究の大きな成果と位置付けている論集『東アジア都城と宗教空間(仮)』の原稿も今年度でほぼ集まり、最終年度での刊行の見通しがついたため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の2023年には、中国と韓国の研究者を日本に招聘して国際公開シンポジウムを開催し、4年にわたって継続してきた共同研究の成果を広く一般に公開するとともに、今年度末に実現した韓国での都城遺跡の調査をさらに実施し、学際的な交流を深めていく予定である。そして、科研の成果論集である『東アジア都城と宗教空間(仮)』を刊行し、共同研究の成果を統括することで、東アジア比較都城史研究を今後も継続していくための基盤を構築していく。
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