2020 Fiscal Year Annual Research Report
Institutional Design for Digital Economy
Project/Area Number |
20H00070
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松島 斉 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00209545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾山 大輔 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00436742)
萱場 豊 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (00708612)
山本 裕一 一橋大学, 経済研究所, 教授 (40855178)
佐野 隆司 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (50611208)
中島 大輔 小樽商科大学, 商学部, 教授 (60715332)
安田 洋祐 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (70463966)
早川 仁 北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (70708578)
岡崎 哲二 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (90183029)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゲーム理論 / メカニズムデザイン / 経済学実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
成果は10テーマについてであり、学術貢献とメディア情報発信をおこなった。1.ブロックチェーンとガバナンス:松島と野田は、ブロックチェーンの普及が実体経済にどのような影響を与えるかを明らかにする論文を完成させ、東大広報などを通じて海外に向けてプレスリリースし、大きな反響を得た。2.ブロックチェーンと情報デザイン:山本は、不確実性下において不適切に特定化されたモデルにもとづいた意思決定がもたらす経済学的帰結についての論文を専門誌に掲載させた。3.繰り返しゲームと信用:松島と萱場は、繰り返しゲームの理論研究を完成させ、専門誌に掲載させた。4.プライバシーと制度設計:松島は、不確実性下において、適切な資源配分が可能になるインセンティブメカニズムを、向社会的動機を利用することを前提として設計できることを示す論文を完成させた。5.限定合理性とインセンティブ:中島は、限定合理的な意思決定者による意思決定バイアスについての理論的基礎をつくる論文を専門誌に掲載させた。松島は、前川と矢ヶ崎との共同で、取引市場におけるフレーミングの重要性についての実験と理論の研究を進展させた。6.動学的オークションと5G:佐野は、動学的オークションのおける割引率の異質性についての理論的基礎を構築し、専門誌に掲載させた。7.自動化と日本経済史:岡崎は、明治以降の日本の産業化における技術革新と製品多角化、企業成長についての歴史的考察をまとめ、専門誌に掲載させた。尾山は、人口移動の動学的モデルをインセンティブの視点から分析し、地域間の人口分布格差を説明する論文を専門誌に掲載させた。8.倫理的社会選択:松島は、社会選択を、個人の選好の集計ではなく、異なる倫理的基準の妥協案として、公理論的に解明する論文を完成させた。10.グローバルコモンズ:松島は、温暖化交渉の制度設計を考えるための基礎理論をスタートさせた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナのために対面からオンラインによる実験に方法を転換させることができた。複数の研究テーマについて具体的なテーマが確定した。多くの研究テーマは論文の初稿が完成している状態である。今後の研究の遂行のしかたと発表の計画もおおむねたっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今まで同様に、理論、歴史研究、実験、実証データ解析、論文作成改定、投稿、学会発表、メディア活動を継続していく。
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Research Products
(33 results)