2021 Fiscal Year Annual Research Report
Community as a multilayered and dynamic process: a practices approach
Project/Area Number |
20H00083
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮内 泰介 北海道大学, 文学研究院, 教授 (50222328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 真 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10232555)
菅 豊 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (90235846)
松宮 朝 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (10322778)
松村 正治 恵泉女学園大学, 未登録, 研究員 (90409813)
平井 太郎 弘前大学, 大学院地域社会研究科, 教授 (70573559)
飯嶋 秀治 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60452728)
舩戸 修一 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (00466814)
山本 信次 岩手大学, 農学部, 教授 (80292176)
寺林 暁良 北星学園大学, 文学部, 講師 (60847656)
椙本 歩美 国際教養大学, 国際教養学部, 准教授 (90648718)
高崎 優子 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (70873339)
金城 達也 北海道大学, 文学研究院, 専門研究員 (90760398)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | コミュニティ実践 / 日常的実践 / コミュニティ政策 / 重層的なコミュニティ / 資源とコミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
コミュニティ立脚型の政策の失敗事例が多く報告され、また、ボトムアップのコミュニティ活動が困難を抱える中、本研究は、コミュニティを多層的で動的なプロセスととらえかえすことにより、そうした現状に対して学術的な貢献を試みようとしている。 この目的の下、2021年度は、5回の研究会を行った。第1回研究会は、昭和30年ごろの東北農村の女性の日記から、重層性をもった当時のコミュニティの実態を浮かび上がらせた。エゴ・ドキュメントによるコミュニティ分析という手法の試みでもあった。第2回研究会は、コミュニティを支援する金融NPO(コミュニティファンド)に集った人たち自身のコミュニティについての報告だった。コミュニティの生成と衰退について、また、お金とコミュニティの関係についての議論が進んだ。第3回は、東京のある町における町内会長を経験した報告者による、町内会というコミュニティの実態報告と考察がなされた。現場から考える町内会という組織の意義と課題が明らかになる同時に、当事者研究としてのコミュニティ研究の意義について議論された。第4回は、農的営みとコミュニティとの関係について、秋田の事例と愛知の事例について、2人の報告者から詳細な報告がなされ、多様な実践を誘発するコミュニティ政策のあり方や、「農」のもつコミュニティ形成機能について議論がなされた。第5回は、研究代表者から、この研究プロジェクトの中間総括の報告とそれを踏まえた議論が行われた。 一方、この研究プロジェクトの軸であるフィールド調査については、コロナ禍のため本年度も十分にはできなかった。とはいえ、北海道、青森、秋田、静岡、愛知などでの調査がある程度進められ、データも集まりつつある。さらには、研究メンバーの過去の調査データを、この研究フレームワークで分析し直すという作業や、世界のコミュニティ研究を渉猟する作業も行われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本プロジェクトは5年間であり、最初の2年が終わったことになる。2020年度および2021年度は、コロナ禍により、代表者および多くの分担者について、この研究の核であるフィールド調査が、十分にできたとは言いがたい。それでも各研究メンバーの地元都道府県内を中心に、調査は一定程度進められ、知見も蓄積しつつある。 一方、オンラインでの研究会は比較的順調に進められ、過去の調査データや新しい調査データを踏まえた議論は進められた。本プロジェクトのフレームワーク(重層的なコミュニティ、コミュニティ実践、など)についてもそれらを通じて深化していることが認められる。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの感染状況を見ながら、「重層的なコミュニティ」「コミュニティ実践」のフレームワークにもとづいて、各自がフィールド調査を試みる。並行して、過去の調査データやドキュメントについて、同様のフレームワークのもとで再分析を進める。 それらの成果を年5回程度の研究会でもちより、さらに必要に応じてゲストスピーカーを交えたワークショップも組み合わせながら、知見を積み上げていく。その中で研究のフレームワークもさらにブラッシュアップしていく。最終的には図書の出版を企図する。
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Research Products
(43 results)