2022 Fiscal Year Annual Research Report
Frontiers of Cosmic Reionization and Galaxy Formation Opened Up by the Massive Spectroscopic Survey with Subaru PFS
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20H00180
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
大内 正己 国立天文台, 科学研究部, 教授 (40595716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長峯 健太郎 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (50714086)
小野 宜昭 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (60631116)
高橋 慶太郎 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (80547547)
SILVERMAN John 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (90573030)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 光赤外線天文学 / 銀河形成 / 宇宙再電離 |
Outline of Annual Research Achievements |
すばる広視野分光器PFSにより、従来のすばる広視野撮像装置HSCの探査だけでは実現できない研究を推進する。まず、PFS分光の一様なターゲット選択と星質量推 定に必須の近赤外線画像をCFHT望遠鏡観測を通じて準備し,PFS分光探査を実現する。PFS分光で赤方偏移0.7-7の30万個の銀河スペクトルを取得し、銀河間物質 (IGM)の中性水素(HI)ガス分布を描く新しい手法も駆使しながら宇宙大規模構造の中で放射と物質交換を通して形成される銀河の描像を探る。具体的にはA)宇宙 再電離の理論的基礎となるHIガスの大規模構造とその中の電離泡の存在の有無の検証、B)銀河間のガスのフィラメントが普遍的にあって銀河同士を繋ぐ描像の検 証、C)3次元銀河分布に基づく星形成フィードバック要因に対する強い制限、を観測と理論の両面から行う。この研究を実現するため、令和4年度は、予算の繰越期間を含めて、主にPFS観測のための銀河サンプル構築を行った。研究員を雇用しこの作業を進め、銀河サンプル構築に際して、Ono et al. (2021)で開発された機械学習を用いた誤天体除去を行い結果を確認したところ、予想通りの性能が出ないことが分かった。そこで、機械学習ではなく、目視で誤天体除去を行うことにした。目視の作業は人手がかかるため、予想以上に時間がかかってしまったが、誤天体除去を達成することに成功した。これと並行して、PFS観測のシミュレーションを行って、PFS観測の観測提案と観測準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
銀河カタログ作成時の誤天体除去において、機械学習による手法が予想通りの性能が出ないことが分かり、目視で誤天体除去を行うことで、予定通りに進められない部分があったが、これは数ヶ月の遅れに留まっており、おおむね順調に研究が進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度には、銀河サンプルの構築作業を完了させ、PFS観測に向けた準備を整える研究を進める。その上で、論文執筆を進めるとともに、観測シミュレーションも行い、研究成果のまとめを行う。
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Research Products
(13 results)