2020 Fiscal Year Annual Research Report
新しい時代の太陽系物質科学:マルチスケールで見た含水小惑星の形成進化過程
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20H00188
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 智樹 東北大学, 理学研究科, 教授 (20260721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛久保 孝行 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (10722837)
上椙 真之 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 分光推進室, 主幹研究員 (20426521)
臼井 文彦 神戸大学, 理学研究科, 特命助教 (30720669)
玄田 英典 東京工業大学, 地球生命研究所, 准教授 (90456260)
三宅 亮 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10324609)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | C型小惑星 / はやぶさ2 / Ryugu |
Outline of Annual Research Achievements |
はやぶさ2探査機が回収する予定の小惑星リュウグウサンプルの初期分析を担当するため,その分析方法の開発と炭素質隕石サンプルを用いたリハーサル分析を行った.また,小惑星リュウグウは天体表面の分光観察により,加熱された可能性があるため,CIコンドライトを用いて加熱実験を行い,その加熱物を用いて一連の分析を行った.大気遮断状態でのサンプルのハンドリング,大気遮断状態での反射スペクトル測定,大気遮断での放射光X線回折分析,大気遮断での放射光XANES分析,大気暴露下での放射光CT分析,走査型,および透過型電子顕微鏡を用いた組織観察などをCIコンドライト,CMコンドライト,およびその加熱物に対して行った.その結果,小惑星リュウグウの反射スペクトルはCIコンドライトの粗粒(mmサイズ)粒子の300度程度に還元下で加熱したものと類似することが分かった.また,このとき,層状ケイ酸塩のFeの価数が3価に富んだ状態から2価に富んだ状態に還元されていることが分かった.一方,X線回折分析より300度の加熱では,層状ケイ酸塩(Saponite, serpentine)は分解していないことが分かった.一連の炭素質隕石を用いたリハーサルの結果と,実際のリュウグウ回収サンプルの分析結果を比較することで,小惑星リュウグウの形成進化史を解明することを目指す.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していなリハーサル分析はほぼ十町に行うことができた.しかし,コロナ禍のため予定していた分析の一部を行うことができず,予算も繰り越すことになった.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年12月に探査機は無事にサンプルを回収できたいたことが判明した.したがって,来年度は予定通り小惑星リュウグウのサンプルの初期分析を行うことになる.今年確立した分析解析方法を最大限に活用し,最大の成果を得ることを目標とする.
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Research Products
(4 results)