2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of next-generation science instruments for icy-body missions
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20H00194
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉田 精司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (80313203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 慧 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00550500)
長 勇一郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00737687)
齋藤 義文 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (30260011)
諸田 智克 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (30415898)
塩谷 圭吾 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (40392815)
吉岡 和夫 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 講師 (70637131)
本田 理恵 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (80253334)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 惑星探査 / 探査機搭載装置 / 氷衛星 / 月 |
Outline of Annual Research Achievements |
イオン質量分析器、可視カメラ光学系、焦点自動調節機構について、以下を実施した。 ・イオン質量分析器: CubeSat搭載可能サイズ(1辺10cm以下)でありながらm/dm ~ 30 の高質量分解能を持つ飛行時間分析型質量分析部テストモデルの性能試験を実施した.高速デジタイザ等を購入して飛行時間分析計測の試験設備を整備したうえで,真空槽中に設置したテストモデルに5 keVのイオンビームを入射させることで質量スペクトルを取得した.外部から導入したN2ガスや真空槽中に残留するH2O, COガスに由来するC, N, Oの原子イオンのピークが十分に分解されており,設計通りのm/dm ~ 30の質量分解能が達成されていることを確認できた. ・可視カメラ光学系:昨年度に設計・製作したゴースト低減新装置を用いた性能評価試験を網羅的に実施し、2枚のフィルタを組みわせることでゴーストの光量を入射光強度の1/10000以下に低減できることを確認した. さらに,超小型探査機への応用を意識して,低コスト(<100万円)の民生品CMOSセンサの搭載可能性の検討に向けて,CMOSセンサ駆動用の電子回路基板を設計・制作した.この基板は探査機搭載を前提としてFPGAで駆動されており,CMOSセンサの駆動の他に,画像処理や探査機との通信,電源変換等も行う能力を持つ.これにより、CMOSセンサの耐放射線性能試験や,高速演算処理のためのソフトウェア開発に繋げる準備が整った。 ・焦点自動調節機構:ステッピングモータとリニアガイドを使用したレンズ位置調整機構を製造した。機能性能試験にて駆動距離、位置駆動制御、バックラッシュ、直進度のずれのいずれも設計要求が達成できることを確認した。さらに振動・衝撃・熱真空試験を実施し、ロケット打ち上げ時の振動衝撃に十分に耐えられることも実証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光学マルチバンドカメラについては、明るい光学系を持って且つ迷光度の非常に低い試作品が完成し、性能検証試験で予定通りの好成績を得た。イオン計測装置については、イオン源の感度向上の実験が進展した点が大きな進展である。レーザー照射装置については、試作品を用いた自動焦点調節装置の新アルゴリズムの検証実験まで完了した。また月探査機への搭載機会獲得のための活動は、米国Artemis計画を契機として日本国内での新しい探査計画の検討が進みつつあり、順調な進展が見られる。このように、光学マルチバンドカメラ、イオン計測装置、レーザー照射装置の開発がいずれも順調に進むとともに、探査機への搭載機会獲得の努力も進捗を見せている。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね当初の予定通りに各コンポーネントの試作機作成と性能検証試験が進捗しているので、今後も当初計画に沿って性能評価試験と改良のための設計作業を実施していく。その一方で、Artemis計画に関連した比較的大型の月探査機の検討への参画が国内を中心に呼び掛けられている。本研究で開発している装置は、大型の月探査にも応用が可能なものであるので、そちらへの参画も視野に入れた検討を本格化させる。また、海外探査計画における装置搭載機会も引き続き模索する。そのため、月探査機かぐやデータの詳細見直しによる観測条件の絞り込み、および小惑星探査機はやぶさ2のデータ処理システムをベースにした画像データ処理システムの開発も引き続き進める。
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Research Products
(49 results)
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[Journal Article] Resurfacing processes constrained by crater distribution on Ryugu2022
Author(s)
Takaki Naofumi、Cho Yuichiro、Morota Tomokatsu、Tatsumi Eri、Honda Rie、Kameda Shingo、Yokota Yasuhiro、Sakatani Naoya、Kouyama Toru、Hayakawa Masahiko、Matsuoka Moe、Yamada Manabu、Honda Chikatoshi、Suzuki Hidehiko、Yoshioka Kazuo、Ogawa Kazunori、Sawada Hirotaka、Michel Patrick、Sugita Seiji
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Journal Title
Icarus
Volume: 377
Pages: 114911~114911
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Cometary plasma science2021
Author(s)
Goetz C.、Gunell H.、Volwerk M.、Beth A.、Eriksson A.、Galand M.、Henri P.、Nilsson H.、Wedlund C. Simon、Alho M.、Andersson L.、Andre N.、De Keyser J.、Deca J.、Ge Y.、Glassmeier K.-H.、Hajra R.、Karlsson T.、Kasahara S. et al.
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Journal Title
Experimental Astronomy
Volume: 07 August 2021
Pages: Online
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] A Case for Electron-Astrophysics2021
Author(s)
Verscharen Daniel、Wicks Robert T.、Alexandrova Olga、Bruno Roberto、Burgess David、Chen Christopher H. K.、D’Amicis Raffaella、De Keyser Johan、de Wit Thierry Dudok、Franci Luca、He Jiansen、Henri Pierre、Kasahara Satoshi et al.
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Journal Title
Experimental Astronomy
Volume: 11 June 2021
Pages: Online
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] Challenges for ion measurements in a comet mission2021
Author(s)
Kasahara, S., S. Yokota, K. Asamura, Y. Saito, M. Hirahara, A. Matsuoka, N. Murata, T. Amano, K. Keika, Y. Ohira, and K. Yoshioka
Organizer
Japan Geoscience Union
Int'l Joint Research
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